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グルマン温故知新:横浜〈SMOKEDOOR〉火入れの概念を新たにする熾火料理レストラン

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「ハマのガストロ」。サンフランシスコで3ツ星を誇る熾火(おきび)料理レストラン出身のアメリカ人シェフが次なる拠点に選んだのは、アジア、日本、横浜。知られざる料理をフレンドリーなスタイルで。日本のガストロノミーの新章がここに。

photo: Naoki Tani / text: Kei Sasaki

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SMOKEDOOR(横浜)

火入れの概念を新たにする熾火料理レストラン

薪火料理をガストロノミーの手法として確立し、3ツ星の域に高めたサンフランシスコ〈Saison〉。同店で活躍したタイラー・バージズシェフが厨房に立ち、日本のレストランシーンに風穴を開ける一軒がこちら。

直火での豪快な焼きではなく、炎が収まり、芯部が真っ赤になった薪の遠赤外線で食材に火を通す熾火での調理が主体。脂や水分を落としながらムラなく火が入り、燻香がプラスされるのが特徴だ。一見「焼いただけ」に見える肉の深い旨味と香り、みずみずしさ、超長時間の火入れで引き出す野菜の食感と味わいは、未体験の領域。

余分な飾りのない盛り付けに、驚きもひとしおだ。ハーブやスパイスはもちろん、燻香も使用したペアリングカクテルも自在かつ秀逸。

横浜駅前、ホテルのダイニングを兼ねたレストランは、ウォークインの利用も可能。最も前衛的ともいえる料理を、カフェの気軽さで。そのスタイルにもエールを贈りたい。

横浜〈SMOKEDOOR〉のタイラーシェフ
タイラーシェフ。〈Saison〉のポップアップイベントで来日し、食材に魅了され移住を決めた。
横浜〈SMOKEDOOR〉の店内
“薪場”が店内の中心に。

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