Eat

グルマン温故知新:門前仲町〈リゾステリア トレンタトレ〉選べるリゾットを揃えた気軽なイタリア酒場

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「プリモピアット」。プリモピアットとは、前菜とメインの間に食べるパスタやリゾットのことだが、それを柱にした新店が相次いで登場。アラカルト主体のスタイルで、ロケーションは東京の東側。地域と次世代イタリアンをリードする店になるか。

Photo: Naoki Tani / Text: Kei Sasaki

連載一覧へ

リゾステリア トレンタトレ(門前仲町)

選べるリゾットを揃えた気軽なイタリア酒場。

リゾット推しだが、専門店と間口を狭めず、料理もワインもごゆっくり。「リゾット」と「オステリア」を合体させた造語「リゾステリア」の名が、店のスタイルをよく表している。イタリア屈指の米どころ、ピエモンテ州のヴェルチェッリで修業した濱本圭亮シェフ。自身のストーリーと、ないものはないように見える東京イタリアンの“ニッチ”がピタリとハマった。

定番のパルミジャーノから魚介系、生ハムやサラミを使ったものまで、常時10種前後のリゾットがメニューに並ぶ。味の決め手はイタリア語で「マンテカーレ」という、練るように混ぜる工程。食感はアルデンテで、米の一粒一粒がソースをしっかり纏った、イタリアならではの米料理の旨さが楽しめる。

国内では渋谷〈タロス〉を筆頭に、郷土系ガチイタリアンで腕を磨いていて、前菜やメインにはそのエッセンスも。清澄白河も徒歩圏内、話題の食エリアを拡張するフロンティアとしても注目。

門前仲町〈Risosteria Trentatre〉濱本圭亮シェフ
1987年生まれ、伝統的な料理を次の世代につなぐ濱本シェフ。
門前仲町〈Risosteria Trentatre〉店内
1階はカウンターと大テーブル。空間作りにもセンスが光る。

連載一覧へ