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グルマン温故知新:清澄白河〈eman〉名物は米料理、「清澄ローカル」で勝負

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「スパニッシュ×ローカル」。地元・江東区界隈の食文化を発信する新店。きちんと味の軸足はスペイン料理にあり、プレゼンテーションでも楽しませてくれる。モダンスパニッシュシーンは「×ローカル」が新たな風潮に?

photo: Naoki Tani / text: Kei Sasaki

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eman(清澄白河)

名物は米料理、「清澄ローカル」で勝負。

誰が呼んだか「日本のポートランド」。キャラの立った個人経営の店と客のコミュニティが町を活気づける清澄白河に、新たなガストロノミーレストランがお目見え。銀座のスペイン料理店〈アロセリア ラ パンサ〉でシェフを務め、繁盛店に育てた小林悟シェフの新天地だ。

料理はコースのみ。タパスに始まり、スペイン風オムレツやパエリアといった定番でほっとさせ、旬の魚介はモダンに華やかにと、緩急の効いた流れで魅了する。シグニチャーは「深川めし」。修業先、バスク地方のアサリのパエリアと、江東区のローカルフードを掛け合わせた一品だ。

ほかにもワインにコーヒー、器まで清澄白河発のプロダクトにフォーカス。築60年の民家をリノベーションしたしつらえはこれまでのスペイン料理店になかった雰囲気だが、界隈の景色には既によく馴染んでいる。郷土系とイノベーティブの二極がリードしてきたスパニッシュシーンに一石を投じる予感。

清澄白河〈eman〉シェフの小林悟さん
小林シェフ。マドリッドやバスクで修業し、帰国後、奈良〈アコルドゥ〉の厨房も経験。
清澄白河〈eman〉店内
内装は佐野文彦が手がけた。

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