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グルマン温故知新:田町〈咖哩アンダーソン〉日本人による日本人のための東京だしカレー

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「間借り→実店舗のカレー」。店舗を持たずに、カフェやバー、レストラン等の営業していない時間を借りて出店する“間借りカレー”がブームだ。経験と実績を積み重ね、固定ファンをつかんだ人気の間借りカレーが、満を持して実店舗をオープン。この流れを加速させそうな注目店をご紹介。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Mamiko Kume

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田町(咖哩アンダーソン)

日本人による日本人のための東京だしカレー

代官山と六本木で間借りカレーを営業していたオーナーシェフの下村祐太さん。実店舗出店のため大阪、京都、名古屋で200軒以上のカレーを食べ歩いた熱量の持ち主で、好きなスパイスカレーを和風だしでアレンジした東京だしカレーが評判だ。

ベースになるのは、カレーごとに使い分けるカツオ節、昆布、煮干し、シイタケ等のだし。さらに八丁味噌をプラスすることで日本人好みの味わいに。店名を冠したチキンカレーはとりわけこだわりが強く、和風だしとチキンブイヨンのダブルスープ仕立てに。

ご飯は「水っけのある料理に合う」と新潟産こしいぶきを使用し、ムギ、アワ、キビ等の雑穀をブレンドして噛み心地のいい食感をプラスする。独特の旨味とバランスの良いスパイス使いでインパクトは絶大。

「スパイスカレーに馴染みがない人でも和風だしがいい繋ぎ役になる。これからは豚骨や中華だしでもっと崩しながら、新しい味にも挑戦したいですね」

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