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「理想の本棚。」編集後記:自分の理想の本棚、どう作る?

2024年12月2日発売 No.1021「理想の本棚。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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自分の理想の本棚、どう作る?

昨年発売した「理想の本棚。」特集。“vol.2”と銘打ち、今年もさまざまなジャンルの方々のご自宅や事務所の本棚を訪ねました。

ある人はとことん利便性を追求し、またある人はあえて無秩序に並べ、偶然が生んだ趣を楽しむ。美しさに重きを置くためにカバーを外すという方や、シェア本棚で本との新しい出会いを楽しむ方まで。

本棚へのこだわり、そこに並べる書籍への思いも千差万別(並べ方まで、千差万別!)。

でもみなさん共通して、その人らしさ、もっと言えば生きてきた証のようなものが滲み出ていて、興味深いのです。

本棚を通してその人を知るもよし、特集内で紹介されたオススメの1冊から次に読む本を探すもよし、作家・漫画家・アートディレクター・映画監督にクイズ作家……と、登場してくださったみなさんの多種多様な職業について学ぶ「オシゴト雑誌」として読むなんてのもよし!?と、充実の内容になっていると思います!

ちなみにみなさん、蔵書は定期的に整理する派ですか?すべて取っておく派ですか?

私はここ数年せっせと断捨離に励んでいたのですが、今回取材で伺ったみうらじゅんさんの「熟成して開かれるその時を待っているワインのように(本を)寝かせている」というお話にすっかり感化され……自分の“理想の本棚”プランに大きく軌道修正が入りそうです。

大学生の頃に出会い、「失恋したらこの小説を買う」と決めて以後、同じ本を何冊も本棚に並べることになった20代。はっきり言ってその行為自体はなかなかに黒歴史だけど、今回の特集を経て、「それもまた人生の証かも」とこのままにしておくことを決意した。
No.1021「理想の本棚。」ポップアップバナー

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