JAIPUR IPA(ジャイプル アイピーエー)
ブルワリー:ソーンブリッジ(イギリス)
旨味と爽快感を最高のバランスで表現する
「ジャイプル」は、インドの町の名に由来する正統派のIPA。100以上の受賞歴があり、イギリスで最も成功しているクラフトビールとして名高い。「マンゴーのようなふくよかな香り、オレンジの皮を連想する苦味、麦芽の香ばしさのバランスに優れています。ここでは、樽熟成のサワーなども造っており、どれも完成度が高くきれいな味わい」(コウゴ)。ブルワリーの創業は2005年。当時のイギリスではまだ主流ではなかったアメリカンホップを導入した先駆けだ。330㎖ 440円(編集部調べ)。
ANOSTEKÉ INDIA PALE ALE(アノステーケ インディア ペールエール)
ブルワリー:ブラッスリー・デュ・ペイ・フラマン(フランス)
北フランスの伝統とアメリカンホップの融合
北フランスの伝統製法を重んじる醸造所が造る、フランスらしい味わいの一杯。アメリカのクラフトビールの手法を取り入れている。オーソドックスなスタイルのアメリカンIPAながら、エレガントで上品な印象だ。「パワフルな柑橘の香りと苦味があるもののくどさは一切なく、舌の上で弾けて喉をスーッと通っていく感覚です」(コウゴ)。ブランド名である〈ANOSTEKÉ〉は、フラマン地方の古い方言で「次に向かって」の意味。伝統と革新を融合したビール造りを行っている。330㎖ 539円。
WIND(ウィンド)
ブルワリー:ブラッスリー・ノット (北海道)
雑味を抑え、クリーンな苦味と柑橘味を創出
2022年11月開業の〈Brasserie Knot〉の定番アメリカンIPA。ホップはアメリカ産に加えて、北海道富良野(ふらの)産のカスケードを使用。醸造の各工程で徹底的に雑味を抑えるようにレシピが設計されているため、クリーンでキレのある苦味とグレープフルーツを連想させる柑橘のフレーバーが鮮やかに立ち上がる。「ボディがはっきりと感じられて飲み応えもあるので、味つけのしっかりとしたメニューや、ハンバーガーなどの肉料理との相性も抜群ですよ」(木暮)。350㎖ 869円(編集部調べ)。
Alternative IPA(オルタナティブ アイピーエー)
ブルワリー:クラフトロック ブリューイング(東京)
ウェストコーストスタイルを都心から発信
ウェストコーストIPAの源流である、サンディエゴの製法を踏襲し、本場さながらのフレッシュな状態で飲めるように造ったビール。みずみずしい柑橘の香りと、グレープフルーツをかじったかのようなジューシーな苦味を味わえる。「ホップを固定せず、その時々で質の高いものを厳選して使う準定番商品。一口目こそガツンと衝撃が走りますが、するすると飲み進められます」(コウゴ)。2019年、日本橋〈コレド室町テラス〉の開業時にオープンしたブルーパブに併設。1,000㎖ 1,680円。
69IPA(シックスティーナインアイピーエー)
ブルワリー:リパブリュー (静岡)
ドライな飲み口のウェストコーストIPA
ビール大国・静岡で、今最も勢いのある醸造所の一つ、〈Repubrew〉。シグネチャーの「69IPA」の名前は、ビールの苦味を測る単位IBUが69であることに由来する。「ただビターなだけでなく、モルトの甘味もしっかり感じられます。また発酵中のビールに大量のホップを添加するドライホップ製法のため、甘く奥行きのある香りも」(田嶋)。口当たりがドライになる酵母を用いるため、飲みやすさも共存。味のバランスに秀でたウェストコーストIPAだ。350㎖ 400円(参考小売価格)。
NIWAKA JUICY IPA(ニワカ ジューシー アイピーエー)
ブルワリー:フクオカ クラフト ブルーイング (福岡)
にわかせんぺいの老舗とコラボレーション
アメリカ人がヘッドブルワーを務める福岡市内のブルーパブ〈FUKUOKA CRAFT〉が、2022年12月に福岡県遠賀郡岡垣町に醸造所を移転し、仕込み量が大幅に増えた。「〈にわかせんぺい本舗 東雲堂〉とのコラボ銘柄。シトラとモザイク2種のホップを使ってお菓子の甘味を表現しています」(田嶋)。すべてのホップを煮沸直後に投入することで苦味を抑え、フルーティなエッセンスを最大限にキープ。飲み口をクリーンにして、甘味と果実感を際立たせている。350㎖ 770円(参考小売価格)。