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あの映画館で最も上映された作品は?〜〈シネマヴェーラ渋谷〉編〜

街の小さな映画館では、どんな作品が繰り返し上映されてきたのか?残っている記録を調べ直し、その上映回数を基にランキングを作成。上位作品について、作品を選びプログラムを組んできた目利きたちが思うこととは。

text&edit: Ryota Mukai

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シネマヴェーラ渋谷が上映してきた上位5作品

1位
生きるべきか死ぬべきか(’42)

2位
㊙︎色情めす市場(’74)
仁義の墓場(’75)
上海から来た女(’47)
スピオーネ(’28)

文化遺産級の映画たち

30近い作品をまとめて一度に特集上映する劇場。トップ5を眺めると、洋画の製作年がとにかく古い。『スピオーネ』に至っては約100年物だ!

支配人の内藤由美子さんに聞けば「文学や音楽と同じように、映画もいずれは著作権がなくなります。ごく簡単に言えば、誰でも使えるようになるんですね。そうした古い素材を世界中で調達し、字幕をつけて上映しているのです」という。単なる娯楽にとどまらず、文化遺産のようにさえ思えてくる。一方で邦画には意外な共通項が。

「田中登監督『㊙︎色情めす市場』は、ロマンポルノの枠を超えた不朽の傑作。当時の映画人に与えた影響も大きく、本作にインスパイアされてできたのが深作欣二監督『仁義の墓場』。そんな密接な縁があるので、この2本立てで上映したこともありますよ」

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