ライフスタイルが変化する今日、最高の時間は人それぞれ。誰かの“とっておきの過ごし方”や、“生活の知恵”を知ることで、豊かな明日につながる。サントリー ザ・プレミアム・モルツの情報サイト「みんなでつくろう!#最高の時間」と、「BRUTUS.jp」のコラボレーション記事では、アーティストやクリエイターにとっての「最高の時間」にフォーカスを当てる。「学ぶ」「聞く」「味わう」「遊ぶ」「見る」の5つのテーマから、話を聞いてきた。
今回登場するのは、ラッパーのdodoさん。HIP HOPというフィールドで、人間の弱さや優しさをラップする26歳だ。彼の代表曲でもある「im」はYouTubeで再生回数700万回を突破している。人前で音楽を表現するライブが減った昨今の状況を、どのように受け止めているのだろうか? dodoさん自身も、昨年3月31日に予定していたワンマンライブ『ひんしの会』が中止になって以降、ライブを一回も行っていない。
「ライブができなくなったのは、ちょっと寂しいですけど、その分、楽曲やMVの制作に打ち込めたのは嬉しいですね。ここ1年は、ずっと家の中で曲を作ったり、家の近所をビデオカメラで撮影してMVのネタを探すことに没頭した毎日でした。だから、最近発表した楽曲やMVの完成度も上がってるんじゃないですかね(笑)。あと、家の中にずっといたので、制作環境を一新できたのも大きかったです。リスナーにも、その時間を作品として還元することができたんじゃないかなと」
家の中でひたすら制作活動をしているdodoさんにとって、の5つの最高の時間とは?
「『im』がバズったおかげで制作予算にも余裕が出てきたので、最近、スピーカーとプリアンプを新しくしました。やっぱりいい音楽はいい音で作らないと。普段は自分が作ったトラックを聴いてるんですけど、行き詰まった時にはカニエ・ウェスト『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』とか聴きますね。あと、リル・ウェインの『Tha Carter III』……最高だと思える音楽は一つに決められない(笑)」
「僕のミュージックビデオは、自分と同級生の2人で作ることで、低コスト化し、オリジナリティを発揮してきました。これまではGoProで撮影していたので、よりクオリティを上げるために、中古のブラックマジックとCanonのレンズを導入。ハイクオリティな映像が撮れると、素直にテンションがアガリますね。これで撮影したのは2月に発表した『survive』(下の動画)。『im』と比べると画質が綺麗なんです(笑)。近所の公園だったり、車内でラップする姿だったり、このカメラで日常を記録することもあります」
「最近歴史を調べるのが好きです。きっかけはAmazon Prime Videoで見た『まんが日本史』。いつの時代も、権力者は力を追い求め、争う。人間の本質は変わらない、ということを学びました。どの時代も権力者の下で生きる人々は大変だなと思うと励まされます(笑)。ソフトタッチなキャラクターも可愛くて、歴史に興味がなかった僕も入りやすかったです。今まで知らなかったことを知って、そこでさらに理解が深まった時に喜びを感じますね」
「“自分で音楽を作る”ことが、そもそも遊びの延長にあり、一番の快感を得られる機会になっています。そこで制作した音源やMVをYouTubeにアップして、その再生回数を伸ばすっていう動きも、ゲーム的な感覚ではありますね。USのラッパーにすごく焦がれていて、彼らって映像も自分たちで作るんですよ。いつかは、海外でもバズる作品を出したいです。もっと単純に遊ぶことといえば、『Call of Duty』や『Grand Theft Auto』シリーズとか“洋ゲー”が基本的に多いですね」
「料理をするのは好きで、特に餃子は簡単なのでよく作ります。無心で餡を詰めてる瞬間は、音楽のことばかり考えてしまう僕にとって、最高のウェルビーイング(笑)。作る時は、餡に“お酢”を入れるのもポイントで、味のアクセントになります。お酒は作品が完成した時に飲むことが多いですね。先日、プライベートで伊勢に行ったんですが、久々の旅行にテンションが上がって、一人で伊勢エビと日本酒とビールを楽しみました。ただ楽しみすぎて翌朝の伊勢神宮の早朝参拝に辿り着けず……それは反省してます」
自宅でひたすらトラックを作り、ラップをするdodoさん。最後に「最高の時間」を過ごすための彼なりのアドバイスをもらった。
「最高の時間を過ごすためには、自分をコントロールすることが大事なのかなと思います。整理整頓に始まり、自分の考えを明確にしておくことが、本当に重要です。音楽の制作をしていると、どうしても頭の中がカオスになりがちだし、コントロールが効かなくなってしまう部分もあるんですが、そこでせめて次の日には何をするかを決めて、ちょっとでも計画を立てておけば、生活の向上につながると思う。“自分のできることをまずやる”。それが最高の時間に近づくために必要なことなのかなって思います」
#02 上坂すみれ(声優)
#03 桑島智輝(写真家)
#04 丸山ゴンザレス(作家・ジャーナリスト)
#05 三野新(舞台作家、写真家)
#06 AAAMYYY(ミュージシャン)
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