Rest

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休む

まずは坐ってみる。坐禅をスタートしたい人のための基本形

日本文化には型がある。インドから中国を経て伝わったとされる坐禅にも、一つの型がある。姿勢、目や口の状態、呼吸はどうする?坐禅指導を行う藤田一照さんに聞いた、坐ってみたい人のための基本形、現代版。これが禅のスタートであり、これが一つの答えだ。

Illustration: Kanta Yokoyama / Text: Junya Hirokawa

「上虚下実」が理想型
己のゼロポイントを探求

坐骨を中心に地面とつながり
体幹を支える下半身

座禅:下半身は、坐禅の礎となる土台
下半身は、坐禅の礎となる土台。座布団の上に坐禅用の坐蒲を敷き、坐骨を意識しながら坐り、脚を組む。尻は坐蒲の上、両膝は座布団の上に安定させる。安定感が増す脚の組み方に、右足を左腿、左足を右腿にのせる「結跏趺坐」やどちらか一方をのせる「半跏趺坐」がある。

優先すべきは、左右の坐骨と両膝の4点でグラウンディングし土台を築くこと。場合によっては、足はあぐらにしても、椅子に坐ってもいい。下半身の役割は、あくまでも、安定した土台形成にある。自分が最も快適で安定するような脚の形で、体幹をバランスさせ深くくつろがせることが最優先。体幹が幹で、脚は枝。地面でも、椅子でも、身体の重さを地球に完全に委ね、預け、任せる「全託」にて坐るべし。

手の置き場を決めて両手を重ね
骨格で姿勢を支える

目も耳も思考も追わず
すべての感覚をただ受け取る

座禅:目の位置
目は開くでも、閉じるでもなく、自然に視線を落とす。焦点はどこにも合わせず、目が落ち着く「半眼」の状態で、入ってくる光をただ受け入れる。耳も音を聞こうと緊張させない。口は軽く閉じ、歯は噛み合わせず、顎は緩めておく。

視覚も聴覚も、嗅覚も味覚も触覚も、すべての感覚をくつろがせ解放する。外からクルマが走る音が聞こえ、口の中で昼に食べたカレーの味がしたとしても、その時起きてくる感覚をそのまま受け取るだけで、解釈したり、言葉にしない。

浮かんでくる思考も追わず払わず、思考に引きずられそうになったら、崩れた姿勢を正して、一から出直す。呼吸は自然のままに。出る息は最後まで見守り、入る息は入るに任せる。息と息の間を大切に。