週末の酒がうまい、BRUTUSの聞くレシピ Vol.35「アスリート飲み マグロとクルミの生春巻きと焼酎ソーダ」

最近、周りに料理上手な友達が増えてきた。どこの料理人から教わったのか、ちょっとしたひと手間で、ゲストを喜ばせたりして、なんだか羨ましい。自慢の一品をサラッと作れるスキルがあれば、週末の酒はもっとおいしくなるはずだ。気負わず簡単に作れる、とっておきのレシピを教えてくれるのは、料理家で〈and recipe〉主宰の山田英季さん。さて、今回のメニューは……。前回の「冬の夜食、オニオングラタンスープとウイスキーのお湯割り」も読む。

photo & text & recipe: Hidesue Yamada

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最近の僕は、日本料理をアレンジしたものにハマっている。

日本の食材を洋風にアレンジしてみたり、日本の調理法を海外の食材で使ってみたりする。普段の食材や調理法が、面白く、美味しく変化していくのがとても楽しい。

そんな僕に、編集部から「アスリート飲み」というお題が届いたので、日本人が大好きなタンパク源、マグロのお刺し身をアレンジしようと思う。

ポッドキャストで作り方を聞く

まずは、料理家らしく彩りも気にしたいので、トレビスを千切りにする。


マグロには塩を振って下味をつける。肉や魚、大豆といったタンパク質を美味しく食べるには、軽く塩を振って素材の味を引き立たせることが重要だ。

次は、今回の味の決め手であるドレッシングを作る。

そこに、トレビスと手でちぎった春菊、クルミ、黒ごま入れて混ぜる。これだけでも絶品サラダなので、お皿にのせて一品にするものいいだろう。

食材の下準備が終わったので、ライスペーパーを水で濡らし、柔らかくなったら、マグロ、サラダの順に重ねて巻いていく。
コツは、破れないように慎重に。でも、しっかりと巻き込むことで、口に入れたときに具材が詰まった生春巻きが楽しめる。

ストイックになりがちな、アスリート食。
彩りや食感を気にしてみると、飽きずにトレーニングライフを過ごせるかもしれない。

聞くレシピ、料理家・山田からのご報告

この連載を企画し、常に話し相手をしてくれていたBRUTUS編集部の鮎川さんが、このたび、Tarzanに異動されるとのこと。

本当に長い間お世話になり、感謝しかない。

きっとまたどこかで、ゲストとして遊びに来てくれるはず。
そうしたら、料理と酒を楽しみながら、またゆるい話をしたいと思います。

この連載はこれから、後任のBRUTUS編集部の村田さんと続けていく。
まだぎこちない二人ですが、これからもよろしくお願いします。

アスリート飲み マグロとクルミの生春巻きと焼酎ソーダ

材料 2人分
・マグロのお刺し身……100g
・春菊…………………1/2束
・トレビス……………1/8個
・クルミ………………8粒
・黒ごま………………大さじ1
・ライスペーパー……4枚
<ドレッシング>
・ワインビネガー……小さじ1 できれば赤
・からし………………少々
・オレンジ果汁………1/4個
・黒こしょう…………少々
・醤油…………………小さじ1
・砂糖…………………小さじ1/2
・ねりごま……………大さじ3
・塩……………………ひとつまみ
・米油…………………大さじ1

作り方
①トレビスを千切りする。マグロに分量外の塩を振る。ボウルにドレッシングの材料を入れて混ぜる。
②①に手でちぎった春菊、トレビス、クルミ、黒ごまを入れて混ぜる。
③ライスペーパーを水で濡らしてまな板の上におき、しんなりしたら、マグロ、②をのせて巻く。
④半分に切って器に盛り付ける。

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合わせるお酒は、芋焼酎のソーダ割り。糖質がないのに、飲みごたえのある通称「芋ソーダ」は、アスリートにも中年にもありがたい飲み物だ。

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