撒椒小酒館 上野店(上野)
サイケデリック空間と
四川料理に痺れる。
天井には無数のデジタルサイネージが並びながら、テーブルやソファは中国伝統の朱と翡翠のカラーリング。2021年夏上野の雑居ビル7階に出現した四川料理店では、新旧の極彩色がポップに同居する。この空間がさらに混沌とするのは夜。中国出身の客が集まれば湯気と熱気に包まれる。
川魚がド〜ンとのった火鍋やホルモン満載の真っ赤な和え物も、場を盛り上げるオブジェのよう。とびきりの辛さに痺れながら、キラキラ空間に酔いしれたい。
破店(池袋)
麻辣と甘さが共存する、
新しい刺激。
今東京に住む若い中国人がこぞって訪れる〈破店〉は、現地で流行の80年代ムードを詰め込んだ空間。料理も中国東北地方の伝統の味をアレンジしたものが人気だ。店のある3階でエレベーターを降りると、もわっとラムの香りが立ち込める。
正体は、店先で炊き続けるスープ。だが羊料理を置いてまず食べたいのは、麻辣の辛さに氷砂糖などで甘さを足した甜麻鍋だ。魚介の旨味、山椒の爽やかな痺れ、唐辛子の辛さ、まったりとした甘味の組み合わせが不思議とクセになる。