めし碗を核とする普段使いの日常の道具
器は、生活の基盤を支える大切な道具。食事をする時の手の形を素直に写す「めし碗」を軸に、作り手の思いがこもった日常の器を紹介する〈うつわ祥見(しょうけん)KAMAKURA concierge〉。
明るい店内には、使い心地に優れた器のほかにも花器や壺など、常時30名以上の作家の作品が揃う。オーナーの祥見知生(ともお)さんが薦める下村淳(あつし)の器は、「使うほどに見えてくる、確かな手仕事だ」と高く評価する。
祥見さんは、作家の元を定期的に訪れては一緒に食事を取り、器の美しさや使い勝手、心地よさについて意見を交わす。こうした交流を通じて、本質的な器のあり方をともに考えているという。店頭では、来客の好みを聞きながら、作家の思いも率直な言葉で伝えていく。
2002年に鎌倉山の自宅の一部から始まったギャラリーは徐々に拡大し、現在、JR鎌倉駅から徒歩圏内に3つのギャラリーを構える。小町通りに面した同店のほか、すぐ隣のビルには企画展の会期中のみオープンする〈うつわ祥見 KAMAKURA〉、駅西口ロータリーから延びる古き良き商店街、御成通りの〈うつわ祥見 onariNEAR〉でも個展を開催する。