音と光がたゆたう中で作家の哲学を届けるギャラリー
店名は、ハンガリー語で「リズム」を意味する言葉だという。「店を持ったきっかけが、高知のとあるカフェで山梨出身のバンド〈WATER WATER CAMEL〉の曲を聴いたこと。そこから東京での多忙な日々をリセットし、音景を感じられる場所を求めるようになりました」と、北島志彦(もとひこ)さん。
恵美さんも、志彦さんと東京の店や各地のクラフトフェアなどに足繁く通いながら、さまざまな作家の作品に魅せられていく。その後、2人は志彦さんの地元・佐賀へ移住し、2015年8月に〈RITMUS(リトモス)〉をオープンした。
各地に足を運んでは、対話を重ねた作家の作品を丁寧に紹介。企画展がメインのため作品のラインナップは流動的だが、鏡原愛莉(陶器)、徳島あや(磁器)、菊地大護(ガラス)ら、80年代以降生まれの作家とは一歩踏み込んだ関係性を築きながら、新しい展示風景を模索する。
中でも、ゲストに高揚感を得てもらえるような作家を組み合わせた2人展が好評だ。2階ではもう一つのギャラリー〈fehér(フェヘール)〉を運営。福岡市には、2023年3月に分室〈HÁROM(ハーロム)〉もオープンした。