〈マレーシア〉
名物「カヤトースト」を昔ながらの喫茶店で
レトロなタイル調の床。天井を見上げると、年代物の木製のファンが回っている。
1928年創業の老舗で、中国からの移民が初代店主。英国の植民地下にあった当時、西洋料理を得意とした店主が自慢のコーヒーやトースト、故郷の麺などを提供する店を開いたのが始まりだ。
3代目が継いだ現在も、ココナッツミルクで作るスプレッド「カヤジャム」、フレンチトースト似の「ロティバビ」、炒めた麺「ハイラム・ミー」など昔と変わらないレシピで提供する。
通勤前や朝のくつろぎの時間、地元の人がふらりと立ち寄る光景は昔のままだ。
〈マレーシア〉
弾けるスパイスの香り!人気朝食「ロティチャナイ」
19世紀にインドからの移民が持ち込んだカレーは、今ではマレーシアの国民食。街の至るところにスパイス料理を出す店があり、ここもその一つだ。
豊富なメニューの中で、人気の朝食は「ロティチャナイ」。パイ生地のように層になったパンをカレーにつけて食べるもので、店内で生地から手作りする。
さらに国民食「ナシレマッ」、筒状のクレープ「トーサイ」も定番。スパイスの効いたこれらには、練乳入りの甘い紅茶「テタレ」がよく合う。
24時間営業で広い店内。暑さしのぎに訪れる地元の人も多く、まさに現代のオアシスだ。
〈日本〉
四国カルストで山弁当を頬張る
絶景×弁当。その最高峰を目指すなら高知に向かう以外ない。標高約1,400mの稜線に広がる石灰岩の台地「四国カルスト」。その尾根にある宿泊施設〈天狗荘〉では、朝だけの散策用弁当が予約できるのだ。
絵に描いたような笹かごの中には高知の旬が盛りだくさんで、それを岩石に腰かけていただくと、噛み締めるほどに新鮮な旨味が溢れ出る。眼下には、朝日を浴びた大パノラマの山々。頬に当たる心地いい風。
幸せな朝を五感でフルに味わえる。