Drink

Drink

飲む

歌って最高!聴いて満足。東京の歌自慢スナック3選〈カラオケ松竹〉〈スタジオ向日葵〉〈よーかんちゃん〉

様々な人間模様と、歌と人生が交差する日本の誇る社交空間、スナック。大いに笑い、癒やされ、時に涙さえも誘う憩いの場には、心温まる歌が流れている。今宵も歌おう、スナックで。

photo: Kenya Abe / text: Chisa Nishinoiri

カラオケ松竹(三ノ輪)

せり上がる舞台で
熱狂のステージを

曲を入れてステージに立てば、前奏と同時にせり上がる舞台!ミラーボールが回りだし、レーザー、スモークのオンステージ。惜しみない舞台演出で歌を盛り上げてくれるのは、マスターの齊藤純哉さん。松竹一郎の名で活躍した芸人だった先代の父親からスナック喫茶を引き継ぎ、現在のスタイルになったのは20年ほど前だそう。このたび照明機材やレーザービームなどを新調して演出はますますパワーアップ。大掛かりな換気装置も導入し、安全に楽しんでもらうための対策はバッチリ。

「今では“せり上がり舞台”なんて言ってお客さんに喜んでもらっているけど、とにかくお店に来てくれたお客さんに楽しく歌を歌ってもらいたくて。まず思いついたのが照明を駆使した演出。そこからスモーク、シャボン玉の演出も加えて、気づいたらコスプレの衣装も増えちゃって。そして辿り着いたのが、このせり上がり舞台。ご覧の通り、うちは過剰サービスが売りだから、気持ちよく歌って帰ってもらえたら御の字だね」

スタジオ向日葵(新宿三丁目)

生演奏バンドで盛り上がろう!

ここは歌舞伎町ナンバーワンの“エンタメアミューズメントバンドカラオケ”の呼び声高い一軒。店内には、各種ギターにサックス、ドラムセット、山積みのアンプと音楽機材がごっそりと。それもそのはず、店主のたくやさんと妻のミミさんがギターとサックスの生演奏付きでカラオケを盛り上げてくれるのだ。

ポップス、歌謡曲、アニソンから演歌まで、彼らにできない曲などない。たとえ初めて聴く曲であっても即興で演奏してくれるプロっぷり。生演奏って、こんなに気持ちよかったのかぁ〜……と、スナックにいながらバンド気分を味わえる。

よーかんちゃん(鶯谷)

今宵も門外不出の名曲を、
一曲一魂!

賑やかな店内装飾に負けないほどユニークな衣装に身を包み、「いらっしゃ〜い」と迎えてくれる店主のよーかんちゃん。漫談のように流れるトークに引き込まれていると、ショータイムが始まる。この店で歌えるのはよーかんちゃんだけ。お客は聴く専門のスナックなのだ。

カセットテープから流れるどこか懐かしいようなメロディに乗せて歌われる、よーかんちゃんのオリジナルソング。キラキラと光り輝く店内に高揚感と懐かしさがごちゃ混ぜになったような夢心地のグルーヴが満ちていく。基本爆笑、時に涙を誘う門外不出の名曲が今宵も歌われている。