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おいしさの決め手は“トルティーヤ”にあり。東京の本格派タコス6選

一口に“タコス”と言っても、スタイルはさまざま。メキシコのトラディショナルな一皿から、創作まで。東京タコスの新潮流。

photo: Koh Akazawa / illustration: Yoshifumi Takeda / text: Sho Kasahara

「おいしさを決めるのは、何といっても“皮”、つまりトルティーヤです」。そう語るのは、数々のタコスを食べ歩いてきた吉川孝一郎さん。「かつて日本ではアメリカナイズされた小麦粉のトルティーヤが一般的でした。

でも最近では〈TACOSUAVE〉や〈KITADE TACOS〉を筆頭に、トウモロコシを石灰水で煮るメキシコの伝統的な“ニクスタマル”という製法を取り入れた店が登場し、本場さながらの味が楽しめるようになりました。手間はかかりますが、香り高くしっとりとした食感が生まれます」。

日本ではまだ珍しかったトルティーヤ専門店〈NEW CLASSIC TORTILLA CLUB〉の登場も、ムーブメントの象徴と言えるだろう。そして、〈FUKUMEN〉や〈Tokyo Tacos ChaChaCha〉のような和や中華を取り入れた創作系や〈TACOS BEAM〉のような沖縄ローカルスタイルまでバリエーションは拡大中。

「実はタコスって、とても自由なんです。具材や調理法に制限がないからこそ、個性が生きる。この面白さを多くの人に知ってもらいたいです」

TACOS BEAM(上板橋)

上板橋〈TACOS BEAM〉タコス

現地で愛される沖縄タコスを板橋で。ビーフ100%ミートやレタス、トマトをたっぷりと。コーンとフラワーをミックスした手作りのシェルは、サクッと揚がっていながらも軟らかく、ぺろりと食べられる。ピリ辛のレッドサルサと爽やかなヨーグルトソースをかけて召し上がれ。

3ピース770円。厚さ:1mm、直径:110mm。

Tokyo Tacos ChaChaCha(広尾)

広尾〈Tokyo Tacos ChaChaCha〉トルティーヤ

エビチリやイイダコを具材に使うスタイルは、元イタリアンシェフならではの独創的な発想。オリーブオイルと塩でアクセントを加えたトルティーヤは、一枚ずつ丁寧にハンドプレスされ、ふんわり&しっとり。世界各地から集めたホットソースを自分好みにかけてアレンジできる。

1ピース550円~。厚さ:2mm、直径:130mm。

Kitade Tacos COMMISSARY(日本橋)

日本橋〈Kitade Tacos COMMISSARY〉トルティーヤ

北海道産トウモロコシを100%使用し、日本橋の店舗兼工場で毎日製造。いつでも挽きたてで、フレッシュなトルティーヤを堪能できる。東京駅構内や下北沢、五反田など都内7店舗で系列店を展開中。タコス入門に◎。

定番3種1,480円。厚さ:1.5mm、直径:115mm。

TACOSUAVE(八王子)

八王子〈TACOSUAVE〉トルティーヤ

北海道産在来品種である「八列トウモロコシ」を使ったトルティーヤは、本場メキシコの空気を感じる本格派。可能な限りオーガニックなものを、と、放牧豚や地元・八王子で採れた野菜を使用。子供も大人も安心して食べられる料理を目指す。

3ピースセット1,280円~。厚さ:2mm、直径:110mm。

NEW CLASSIC TORTILLA CLUB(代々木上原)

代々木上原〈NEW CLASSIC TORTILLA CLUB〉トルティーヤ

メキシコの主食である、コーントルティーヤの専門店。主役は「マサ」と呼ばれる生地の量り売り。ソペスやトスターダ、テテラといった珍しいトルティーヤ料理も味わえる。

2ピース1,100円~。厚さ:2mm、直径:110mm。

日本初のトルティーヤ専門店。代々木上原〈New Classic Tortilla Club〉ができるまで

FUKUMEN(浅草)

浅草〈FUKUMEN〉トルティーヤ

レスラーに憧れてメキシコへ渡った店主が営む一軒。テキーラが主役のバーながら、本格メキシカンから創作タコスまで幅広い。トルティーヤはコーンとフラワーを料理ごとに使い分け、具材は「わさびの効いたせせり」「カニの天ぷら」など個性的。

1ピース500円~。厚さ:1mm、直径:110mm。