Drink 2025.10.3 Drink 飲む 2025.10.3 呑む文筆家が選ぶ、江戸の地味つまみで日本酒ぐいぐい酒場3選 東京という街とそこに息づくもの、こと、場所を愛してやまない人たちがいる。飲食をはじめカルチャーやエンタメ、さらに建築や公共物に都市の風景まで、マニアが極私的に案内する東京偏愛スポット。 text: Kiyoko Yamauchi / edit: Mo-Green 連載一覧へ 江戸の地味つまみで日本酒ぐいぐい酒場 普段日本酒を呑む時は“映えない”肴がいい。茶色や灰色など色のトーンが単調な地味が最高。おしゃれで映える料理はたまにはいいが、見た目が第一ゆえに合う日本酒の幅が狭いのだ。 その点、地味なつまみは慎ましい人が誰にでも同調できるように、どんなタイプの日本酒も受け止める。だから相性など考えなくても、心置きなく日本酒をぐいぐい呑めてしまう。そんな地味つまみを出す酒場は地方よりお江戸東京にあり。とめどなく日本酒が進む快楽、ぜひ体験してほしい。 手盃 蛮殻日本酒がいくらでも呑める地味つまみの宝庫。「“映え”はゼロです」と店主が言うように自家製のぬか漬けや板わさ、煮ハマグリ、イワシ蒸しつみれなど上質な素材を生かした飾り気がない肴が揃う。酒も落ち着いた食中酒タイプが多く、冷酒から燗酒までゆる〜く呑めるのがひたすら気持ちいい。住所:中央区月島1-25-7 2F|地図上燗屋 富久1972年創業のおでんと燗酒が看板。店の女性たちが先代から受け継いだおでんは、昆布やカツオ節のほか鶏手羽を使う繊細で深いだしがしみじみ旨く、合わせるならぜひ熱燗を。唯一無二の年季が入った大きいチロリで温める日本城がこれでもかと進む。女将が手作りする素朴なおばんざいもおすすめ。住所:新宿区新宿3-12-4 107|地図押上 よしかつ東京は産地として乏しいと思うなかれ。伊豆諸島や小笠原から届く鮮魚や東京軍鶏などの肉類、江戸東京野菜に江戸味噌などの調味料まで、東京の食材を生かしたシンプルなつまみが楽しめる。そして知られざる東京の日本酒を多く揃えているのも魅力的。東京という土地の豊かさを実感できるだろう。住所:墨田区業平5-10-2|地図 連載一覧へ #TOKYO MANIA #新宿 #日本酒 #月島 #東京 #酒場 Videos 動画 【京都の余白。】内田輝さんの奏でるクラヴィコードの音色にのせて。 【10/1発売】京都の余白。 Videos 動画 【京都の余白。】内田輝さんの奏でるクラヴィコードの音色にのせて。 【10/1発売】京都の余白。