激辛のその先へ。“中本道”の真髄を味わえる、蒙古タンメン中本6選

東京という街とそこに息づくもの、こと、場所を愛してやまない人たちがいる。飲食をはじめカルチャーやエンタメ、さらに建築や公共物に都市の風景まで、マニアが極私的に案内する東京偏愛スポット。

text: Zuketogo / edit: Mo-Green

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“同じ中本”などない。店舗の数だけある中本体験

〈蒙古タンメン中本〉(以下中本)は、激辛ラーメンの代名詞とも言える名店であり、全国に29店舗、東京都内だけでも12店舗(2025年4月1日現在)を展開する人気チェーンです。辛さを極めたラーメンで多くのファンを魅了し続けていますが、その真価は単なる「激辛ラーメン店」にとどまらない奥深さにあります。

私は初めて中本のラーメンを口にしてからはや36年、すっかりその魅力にハマり、この15年ほど全店舗をくまなく巡り、ほぼ毎日中本を食べる生活を送っています。なぜ、ここまで惹かれるのか──それは、「非常識とも思える辛さを攻略する楽しさ」から始まり、やがてその先に広がる無限の奥深さに気づいたからです。

中本には、全店舗共通の定番メニューのほかに、各店舗の従業員が創意工夫を凝らして考案する個性豊かな限定メニューが存在するため、店舗を巡るたびに新しい味に出会えるのです。辛さのレベルも千差万別で、驚くことに全く辛くないメニューまで存在します。しかし、これこそが中本の真の魅力であり、「辛いラーメン店」ではなく「おいしいラーメン店」なのだと気づいた時、私の中で中本の世界は一変しました。

また「辛さを辛さと感じなくなり、ただおいしいとしか思えなくなる」。この境地に至った時こそ、中本道の真髄を味わえる瞬間です。そして、さらに奥深い魅力を知るほどに、中本はもはや単なるラーメン店ではなく、日々新たな発見がある終わりのない旅へと変わります。

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