町中華のガラパゴス、かた焼きそばの世界
町中華メニューの中でもとりわけ謎が深い料理として君臨するかた焼きそば。西暦1900年前後、はるか彼方の国アメリカで誕生したとされるこの料理はいわゆる「アメリカンチャイニーズ」の一つとして日本に上陸する。
揚げ麺に五目あんかけという名のベールをかけたその姿は100年以上目覚ましい進化もなくひっそりとメニューの片隅で生き続けてきた。食文化さえも多様性と叫ばれる今、この時代だからこそ再評価すべき料理だと私はそう願ってやまない。
text: MARUOSA / edit: Mo-Green