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東京の喫茶店。名物パフェ図鑑

男子にとって喫茶店は人目をはばからず甘味を楽しめるオアシス。昔懐かし系から厳選素材使用の逸品まで、今食べるべきパフェの名品をセレクト。

photo: Kanako Nakamura, Yoichiro Kikuchi, JunichiMiyazaki, Kiyoko Eto, Shin-ichi Yokoyama / text: Tomoko Imazaki, Rie Karasawa, Tomoko Matsumoto / edit&text: Yoko Fujimori, Haruka Koishihara, Mutsumi Hidaka

ギャラン(上野)

缶詰ミカン&バナナ。昭和なパフェの王道。

上野〈ギャラン〉バナナパフェ
バナナパフェ950円/ホイップクリームは意外にも甘さ抑えめ。一番下は缶詰ミカンが詰まっており、見た目よりも軽やかな印象。窓際の席からは賑やかなアメ横を見下ろす。

・1977年開店。キラキラの電飾に銅張りの壁面、ゆったりレザーソファ。BGMは80s歌謡曲。
・バナナパフェは開業からの定番メニュー。
・缶詰ミカンに丸々1本分のバナナ、ホイップクリーム。バニラアイスはディッシャー2杯分。
・背広姿でパフェを楽しむ紳士の姿も。

銀座 和蘭豆(銀座)

コーヒーのほろ苦さとラムの香りが広がる。

銀座〈和蘭豆〉大人のコーヒーパフェ
大人のコーヒーパフェ900円/ドリンクとセットで1,250円。自家製ケーキも評判。家具や調度品は開店当時のままで重厚な雰囲気。銀座のほかに蒲田に2店舗。

・開店42年目。珍しいアレンジコーヒーで話題に。名物のアイスコーヒーに行列もできた名店。
・今春登場の新作パフェは、ネルドリップで落としたコーヒーのなめらかなゼリーが主役。
・砕いた自家製ココアクッキーとバニラアイス、コーヒーソースとラムレーズンをトッピング。

カフェ銀座 仏蘭西屋(銀座)

抹茶の香りも奥ゆかしい和風パフェ。

銀座〈仏蘭西屋〉抹茶和パフェ
抹茶和パフェ870円/すべてのパーツが甘さ控えめで年配の女性客も平らげる軽やかさ。女性店員の黒ワンピースの制服も可愛らしい。

・銀座松屋裏で33年。銀座で働く女性の憩いの場。
・バニラと抹茶、2種のアイス、ミルクを多めに炊いた自家製カスタード、煮あずきをたっぷり。
・注文を受けてゆでる白玉、スポンジケーキ、栗の渋皮煮を惜しみなくトッピング。
・宇治茶の老舗〈中村藤吉〉の抹茶で仕上げ。

フルーフ・デゥ・セゾン(末広町)

現役の青果卸が作るフルーツパフェの名品。

末広町〈フルーフ・デゥ・セゾン〉宮崎マンゴーパフェ
宮崎マンゴーパフェ1,500円/器の底にもカットマンゴーたっぷりで、ほぼ1個を使い切る。アイスはバニラとマンゴーの2種類。8月中旬までの限定品。

・秋葉原にあった神田市場で青果卸を営んできた一家が市場移転を機にフルーツパーラーを開業。
・一家の主人は今も現役の青果卸。大田市場で目利きしたみずみずしく香り高い果物が毎日届く。
・完熟フルーツを惜しげなくたっぷり使った贅沢なパフェは遠くから足を運ぶ価値あり。

凮月堂パーラー本店(御徒町)

老舗洋菓子店の技と美学が凝縮した味。

御徒町〈凮月堂パーラー本店〉パンダパフェ
パンダパフェ972円/ホワイトチョコでコーティングしたゴーフルや自家製カスタードも入り、トライフルのよう。1階は飲み物と洋菓子のみ。

・創業260年余。ゴーフルや東京カステラで知られる上野凮月堂の直営パーラー。
・パンダにちなんだパフェには職人が焼き上げたゴーフルやスポンジケーキを使用。
・グラスの底に入れたフレッシュフルーツのカット、ナタデココ、ベリーソースの彩りも美しい。

昔ながらの喫茶店 友路有(赤羽)

古き良き時代を感じさせる懐かしのパフェ。

赤羽〈友路有〉懐かしのチョコレートパフェ
懐かしのチョコレートパフェ900円/フルーツもたっぷり。小ロットで焙煎するオリジナルブレンド470円。11種あるモーニングも自慢。無線LAN完備、文具や図書の貸し出しも。

・喫茶店文化全盛の1970年代に開業。先代の洋食の味、手作りデザートを2代目が受け継ぐ。
・店主が幼い頃に銀座のパーラーで食べたチョコレートパフェを再現。懐かしい味が評判に。
・コーンフレークは使わず、器の底までアイスと濃厚なチョコレートソース、生クリームが満載。

フルーツパーラー ゴトー(浅草)

旬のフルーツを使った自家製アイスも魅力。

浅草〈フルーツパーラー ゴトー〉すいかのパフェ
すいかのパフェ930円/スイカのアイスはミルキーな風味でフワフワと軽く、なめらか。この日は熊本産植木スイカを使用。9月頃まで産地を替えながら登場する。ブレンドコーヒー520円。

・浅草花やしきのお膝元に1965年開業。9年前にリニューアルしてメニューを一新。
・もともと果物専門店だけに選ぶ目は確か。食べ頃のものだけを使うからメニューは日替わり。
・果物は生で使うだけでなく自家製のアイスやフルーツソースを作ってパフェやかき氷に駆使。

珈琲西武(新宿)

デコラティブ&ジャンボなパフェのお見本。

新宿〈珈琲西武〉フルーツパフェ
フルーツパフェ1,100円/中にはバニラアイスとイチゴシロップ、少量のコーンフレーク。無線LAN完備、時間貸しの個室もあり、仕事に使う人も。

・新宿を代表する大バコ系。ロココ調を意識した内装も古風で懐かしい印象。
・パフェも昔から変わらぬデザイン。ポッキーやコーンのアイス、カットフルーツがてんこ盛り。
・生クリームは意外にも軽めで甘さ抑えめ。一人でペロリと平らげる女性客も少なくない。