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これ、全部食べられます。珍奇干物

日持ちがするうえに、旨味も凝縮され、いいことずくめの干物。保存食として生まれたものだが、保存技術の進歩した現在でも、日本各地で様々な干物が作られている。中には、驚くような姿になるものも。水分を抜かれ、そのビザールな姿を露わにした珍奇干物を6選!

Photo: Akiko Mizuno / Text: Shogo Kawabata

人も干物も見た目で判断してはいけない。これらユニークな干物たちは、それぞれの土地で愛されている食材で、盆や正月などのハレの日の食卓を飾るごちそうになるものも多い。深海や干潟など、限られたエリアでしかれない魚だったため、広く普及しなかったが、味はまったく他の干物にひけをとらない。

その稀少性から、へたな高級魚より高価なものもあるくらいだ。標本として飾っておきたくなるほど、好奇心をそそられる姿だったりもして、食べてしまうのがもったいなくなるかも⁉

タラオサ

タラオサ_干物

タラのエラからハラワタまでの内臓を取り出した干物。大分県のや地方などの盆料理には欠かせない食材。タケノコやコンニャクとともに煮付けにする。

うろこ市

TEL:0162-23-7820

サカタザメ

サカタザメ_干物

かつて海のUMAとして、見せ物にされていた干物。サメの和名を持つが、エイの仲間。丸干しはディスプレイ用で、食用はヒレの部分を切って干物にする。

藤本海産

TEL:0897-86-2618

トウジン

トウジン_干物

深海に生息するソコダラの仲間。せり出した鼻先が「唐人(西洋人)」に見えることからその名がついた。水揚げは少なく稀少。クセのない白身で食べやすい。

橘水産

TEL:055-963-1815

アオヤガラ

アオヤガラ_干物

小魚などを吸い込んで捕獲するための長い筒状の口が特徴。細身で小型のアオヤガラは干物にして、丸ごとポリポリと酒のつまみにされる。

いすゞはま荘

TEL:0558-67-0041

ノウサバ

ノウサバ_干物

福岡県宗像(むなかた)市の正月料理に欠かせないホシザメの干物。背開きにして寒風で乾燥させる。これを短冊状に切り醬油だれに漬け込んで食べる。硬めの食感。

宗像漁業協同組合

TEL:0940-62-1500

ワラスボ

ワラスボ_干物

鋭い歯をむき出しにした有明海のエイリアン。干潟の泥の中に生息し、目は退化して点のような穴があるのみ。干物は、頭から丸ごといただく。

福岡県南部よかもん

TEL:050-3508-0613