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ネバヤン・巽、クリス松村、齊藤輝彦らが語る『山下達郎のサンデー・ソングブック』の魅力

30周年を迎え、老若男女に愛されているサンソン。そのリスナーは、タツローマニアやミュージシャン、音楽業界人を超えて広がっています。その真髄を探るべく、サンソンフリークの方々にサンソンの魅力を伺いました。

text: Nahoko Ishii / illustration: Junichiro Noumi

巽 啓伍(never young beachベーシスト)

故きを温ねて新しきを知る、それがサンソン

2006年、高校2年生の頃、アルバイトをしていた地元・兵庫県のお店でたまたま流れたのがきっかけで、サンソンの虜に。自宅のベランダで、父親からもらったポータブルラジオに、片耳だけのイヤホンを突っ込んで聴くのが好きです。印象に残っているのは、サーフィン・ホットロッド特集。16歳当時の自分が知っていたビーチ・ボーイズなどとは異なる、古い音楽なのにもかかわらず自分にとっては新しいサーフィン・ホットロッドが流れ、心が惹かれました。サンソンは、日常の中にふと聞こえるグッドミュージックが一番体に馴染むことを教えてくれる存在。まだまだ聴いたことのない音楽に出会えると思うと、日曜日の午後にラジオを聴かないでいることは、遥か先になりそうです。

クリス松村

地球が滅びても音源を残しておきたい番組

サンソンは放送開始時から聴いています。好きになったアーティストはたくさんいますが、ベタだけどアソシエイションやヴォーグスなど、改めて好きな曲がまだまだあるなと認識させられ、音源を集めました。だからサンソンを聴くたびにレコードやCDが増えていくんです(笑)。ダイアン・リネイの「涙のサリー」なんて、いつかジュークボックスを買ったら入れようと思い、日本では見つからなかったので海外でシングルを入手したほど。サンソンは、私の音楽畑の新しい種、栄養剤なんです。達郎さんの音楽倉庫にお邪魔して、良い音楽をご本人に案内してもらっているところが魅力。地球が滅びても音源を残しておきたい番組ですね。これからも、ずっと音楽の先生として、いろいろ教えてください!

齊藤輝彦(アヒルストア店主)

音楽の奥深さを感じられるトークが醍醐味

大変恥ずかしながら2017年からサンソンを聴き始めました。印象に残っているのは珍盤奇盤の回で、純粋に達郎さんのテンションが高くて驚きました(笑)。そこで紹介されたのがブルーフィルムの「ピエールとカトリーヌ」という曲。スネークマンショーの世界観は大好きなんですが、これは知らなかった。こういう下ネタ的な曲を、まさかのサンソンで知ったということも、山下達郎さんの奥深さを感じます。サンソンの魅力は、やはり曲が流れるに至るまでの達郎さんのトークにあると思います。ワインを注いでいても思いますが、最後のおいしい味つけ(説明)で、飲み手の印象はだいぶ変わるのではないでしょうか。達郎さん、ぜひ一度飲みにいらしてください。緊張してしゃべれる気はしませんが……。

バンドメンバー対談(伊藤広規×難波弘之)

アコースティックライブのお馴染みメンバーが語る

伊藤広規

ラジオは車の中でしか聴かないので、サンデー・ソングブックは、たまたま日曜の2時に乗ってたら、あ!聞いたことのある声が聞こえてくるっていう(笑)。

難波弘之

日曜に仕事のことが多いのであまり聴けませんが、珍盤奇盤特集は面白かった。大爆笑! これはチェックして聴きましたね。

伊藤

番組にリクエストを出すとしたら、自分のプロデュースの曲かな。

難波

リハしてると達郎がフォークを弾いてたりするから、意外とフォークが好きだと。そういうのを出すとかけてもらえるかも。

伊藤

最後に、もう年も年ですし、できるだけ長くできるように体調だけは整えていてほしいと思います。

難波

お前らもって言われそうですね(笑)。

伊藤

そうそう、自分らも含めて(笑)。