Eat

Eat

食べる

魯肉飯、豆花、愛玉子 etc. 東京近郊で台湾式の朝ごはんを〜後編〜

現地では朝5時頃から行列のできる早餐=朝ごはん専門店。最近、この台湾独自の朝ごはんを紹介する店がじわじわと開業中。鹹豆漿(塩味の豆乳スープ)を街でこんなに見かけるようになったのも、新傾向だ。[「魯肉飯、豆花、愛玉子」東京近郊で台湾式の朝ごはんを楽しむ〜前編〜]も読む

Photo: Kazuharu Igarashi / Text: Yoko Fujimori

叙序圓(鎌倉)

ふっくら透き通るお粥と、自由に選べる小菜(小皿のおかず)。台南出身のジョジョさんこと平松英子さんが時間をかけて丹念に作る、伝統的な粥が早朝から味わえる店。

看板は、定番のサツマイモ粥と肉きのこ粥、さらに日替わり粥(本日は鶏粥)の3種に、干し豆腐やザーサイ、自家製肉味噌など小菜が3品選べるセット。お粥の澄んだ味わいが、体の隅々まで染み渡る!

鹿港(上町)

2003年の創業以来、朝蒸し上げたばかりの肉まんに人々が集う。台湾中部の美しい港町・鹿港の名店で製法を学んだ店主・小林貞郎さんが真摯に味を守る肉包(肉まん)専門店。

強力粉と中力粉を配合し、丹念に圧をかけてのばしていく生地のきめ細かさ、新鮮な国産豚肉を粗く刻むことで生まれる肉汁と歯応え……!まさに一口で幸せになる不動の味。カレーまんも名作だ。

台湾式朝御飯 喜喜豆漿(雑色)

台湾専門の旅行会社に勤務した経験を持つ店主・野崎文章さんが営む朝食専門店。豆苗をトッピングした鹹豆漿のほか、定番の鶏肉飯や五香粉が効いた魯肉飯などは、具材を自家製の饅頭(台湾の蒸しパン)で挟めるのも嬉しい。
完熟バナナと豆乳で作る豆漿香蕉汁(豆乳バナナジュース)と合わせれば、朝のエナジーチャージは完璧!ちなみに店名は店主の愛猫・キキから。

赤丸(新小岩)

店主の佐藤正人さんと台南出身の深澤文彬さんが営む台南料理とデザートの専門店。台湾の古都・台南の繁華街で生まれ育った深澤さんが故郷の味を伝える。

極細の新竹産米粉で作る担仔米粉麺をはじめ、とろけるような豚バラ肉に自家製の肉鬆を添えた魯肉飯も絶品。種子を揉んで作る愛玉子ゼリーは喉越しも涼やかだ。2人の温かい人柄から、近隣の台湾人も数多く通う場に。