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魯肉飯、豆花、愛玉子 etc. 東京近郊で台湾式の朝ごはんを〜前編〜

現地では朝5時頃から行列のできる早餐=朝ごはん専門店。最近、この台湾独自の朝ごはんを紹介する店がじわじわと開業中。鹹豆漿(塩味の豆乳スープ)を街でこんなに見かけるようになったのも、新傾向だ。

Photo: Kazuharu Igarashi / Text: Yoko Fujimori

東京豆漿生活(五反田)

東京の台湾朝食店の先駆け的一軒。ミヤギシロメなど国産大豆を使い店内で毎朝搾る豆漿(豆乳)と台湾人の職人が作る伝統的なパンの誠実なおいしさで、瞬く間に人気店に。
今夏、店主の田辺与志久さんが肉鬆(台湾伝統の肉そぼろ)専用の工房を開設、この肉鬆を使ったサンドイッチやおにぎりが新登場。さらに台湾の味に磨きがかかる!

ナカセンナリ豆花(浦安)

信州の稀少品種大豆・ナカセンナリで作る豆漿と豆花が味わえる専門店。店主の福井浩介さんは、長野の上田市在住時に出会った大豆のおいしさを伝えようと、2019年9月、店を開いた。
甘味豊かでまろやかなナカセンナリの特徴が際立つ鹹豆漿は、別添えの粗塩でお好みの塩加減に。豆花も朝から注文OK。ツルリとした喉越しが目覚めに最高だ。

台湾豆乳大王(神保町)

2020年5月、神保町の閑静なオフィス街に登場した台湾朝食専門店。毎朝店内で搾る豆漿(豆乳)に、粗く刻んだザーサイやタケノコがたっぷり入った鹹豆漿や、魯肉飯や鶏肉飯など隅々まで手作り。
中でも生地をサクサクに焼き上げた胡椒餅はヒット作。この界隈で早朝から新鮮な豆乳が味わえる稀少な存在として、早くも注目を集めている。

粥や 佐藤(武蔵小杉)

店主・佐藤恭史さんが台北で食べた粥に感銘を受けて開いた粥専門店。和だしの粥もあるが、メインは台湾で親しまれる「肉粥」。
島根産原木干しシイタケと干しエビのだしをたっぷり吸収した肉粥は、驚くほど滋味深い。ガッツリ派には魯肉(豚肉の煮込み)をのせた魯肉粥を。浅草〈竹松鶏肉店〉の鶏ムネ肉で作る軽やかな焼売も朝にぴったりだ。