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台北最新グルメニュースVol.3「料理で台湾を表現! “新台湾料理”を味わおう」

台湾のグルメシーンをリードする台北では日々、美食も進化中だ。伝統的な台湾の料理や食文化を再解釈する動きもあれば、一流ホテルの味が体験できる観光バスが出現したり。見て楽しい、食べておいしいニュートピックをご紹介!

photo: MEGUMI, Yeh, Lingchiao (EDD's sweets) / text: Ai Sakamoto / coordination: Kuo, Taiyen

料理で台湾を表現!“新台湾料理”を味わおう

地域の風土や歴史、文化を料理で表現するローカル・ガストロノミーが台湾でも注目されている。自然豊かな食材の宝庫で、多民族らしい多様な食文化を有する。そんな“等身大の台湾”を体験できるレストランへ。

〈EMBERS〉

自由な調理法で、食材の力を引き出す

2020年のオープン以来、ローカル食材を使った独創的な料理で注目を集める人気店。開店前の約5年間、「台湾について学ぼう」と全土を回ったシェフ、郭庭瑋さんは、食材や食文化を含むリアルな台湾を肌で感じたという。

素材本来の味を引き出すために、調理法は至って自由。独学で料理を学んだシェフだけに、既成概念にとらわれる必要がないのだ。「表現したいのは“新しい台湾”。常に台湾らしさとは何かを考えています」

台湾〈EMBERS〉ガチョウ肉のローストと炊き込みご飯
ガチョウ肉のローストと炊き込みご飯。ご飯にはガチョウ油をかけて。約10皿から成る季節のコースは3,200元〜。

〈好嶼 HOSU〉

生産者とゲストをつなぐ“食の表現者”

「自分が育った環境や培ってきた経験を生かして、台湾の食文化を一皿に表現したい」。2022年2月にオープンした〈好嶼 HOSU〉のシェフ李易晏さんはこう話す。自ら生産者を訪ねて地方に赴き、出会った食材をフレンチの技法を用いて“新台湾料理”へと昇華させる。料理メニューは12品が味わえる季節のコース2,380元〜のみ。素材名だけが書かれたメニューもまた好奇心を掻き立てる。

台湾〈好嶼 HOSU〉苦花魚のスモーク
「アロマ」と題されたコースから。タイヤル族がよく食べる苦花魚をスモーク。