Eat

根本宗子のあまい東京記:ちょうどよくて品が良い、新宿の名物だんご

根本宗子が思い出のスイーツを綴る連載。前回の「執筆を後押しする、神保町と甘い最中」を読む。

illustration: Michiko Furutani / edit: Emi Fukushima

連載一覧へ

〈追分だんご本舗〉の「いちごあん、ゆずあん」

〈追分だんご本舗〉の
「いちごあん、ゆずあん」

若くして江戸城を築いた太田道灌に由来を持つ老舗の季節限定商品。職人が毎朝手作りする団子は、小ぶりで軟らかい口当たり。いちごあん1本345円、ゆずあん1本248円(新宿本店 TEL:03-3351-0101)

ちょうどよくて品が良い、新宿の名物だんご

新宿三丁目といえばこの連載をずっと読んでくださっている方々は「はいはい、伊勢丹ね」とお思いでしょうが、今回は違うんです。

伊勢丹のすぐ近くにある〈追分だんご本舗〉新宿本店のお団子です。以前、事務所がここのすぐ近くにあり、打ち合わせ帰りにお団子を買って家に帰ってお茶と一緒に食べるのが本当に至福の時間でした。

ここのお団子、そもそもお団子自体が本当につきたてのようにもちもちしていておいしいんですが、中でも私が大好きなのがいちごあんとゆずあんのお団子。ゆずあんは秋から冬、いちごあんは冬から春にしかお目にかかれないので、毎年この2つが登場するとすぐに購入しています。

おやつにすごくちょうどいいサイズなのと、見た目もシンプルで可愛いんです。可愛いってこういうことだよな、と手に持つたびに思います。一つ一つパックに入って売っているので、差し入れにもとっても便利です。

私はしょっちゅう現場の差し入れにここのお団子を持っていきます。みんな喜んでくれるし、すべてがちょうどよくて、ちょうどよさ=品の良さのお手本のようなデザート。今はどちらのお団子も食べられて最高の時季!皆さんもお花見などにぜひ。

連載一覧へ