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根本宗子のあまい東京記:昔も今も丸の内で出会える、幸せの味

根本宗子が思い出のスイーツを綴る連載。前回の「〈BPC donuts〉の「紅茶」」を読む。

illustration: Michiko Furutani / edit: Emi Fukushima

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〈パレスホテル東京〉の「マロンシャンティイ」

〈パレスホテル東京〉の「マロンシャンティイ」_イラスト

1961年の開業以来、建て替え後のパレスホテル東京でも変わらず提供され続けるスイーツ。噛むほどに栗の優しい風味が広がる。1,400円(サ別)(ロビーラウンジ〈ザ パレス ラウンジ〉TEL:03-3211-5309)

昔も今も丸の内で出会える、幸せの味

私は祖母の好みを受け継いでいる。ミッキーとミニーが好きなところに始まり、いろいろな好みを受け継いでいるのだが、私のお菓子の好みは完全に祖母によって作られたものだ。

そんなおばあちゃんの好物で、幼少期に一緒に食べて頭に雷が落ちた食べ物が「マロンシャンティイ」だ。栗と生クリームのめちゃくちゃシンプルなお菓子なのに、なんでこんなにおいしいんだ!そしてこの見るだけで幸せになる陶器のような見た目はなんなんだ!

ホールケーキを独り占めしてみたい、って誰もが一回は思ったことがあると思うのですが、そんな気持ちまでをも満たしてくれる。最近ペストリーショップ〈スイーツ&デリ〉でホールサイズも登場したらしい。これは気になる。

お誕生日にはショートケーキが王道だけど、大切な人のお誕生日にケーキを迷った際にはぜひ「マロンシャンティイ」を食べに行くデート、おすすめです。

平日の丸の内をお散歩して、〈ザ パレス ラウンジ〉に「マロンシャンティイ」を食べに行くのはとっても贅沢な時間で年に1度のお誕生日にぴったりだと思います。ラウンジの雰囲気、ほかのメニューもとにかく最高で日常を忘れられます。

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