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根本宗子のあまい東京記:美食の町・赤坂を象徴する、上品なバター風味

根本宗子が思い出のスイーツを綴る連載。前回の「演劇漬けの日々を支えた、癒やしの味」を読む

illustration: Michiko Furutani / edit: Emi Fukushima

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第4回〈ツッカベッカライカヤヌマ〉の 「クッキー」

〈ツッカベッカライカヤヌマ〉の クッキー イラスト

美食の町・赤坂を象徴する、上品なバター風味

クッキー缶が好きだ。これは持論なのだが、上品で素敵なデザインの缶に入ったクッキーはほぼ100パーセントの確率でおいしい。私は缶を集めることも趣味なので、目に留まると必ずクッキー缶を買ってしまう。

赤坂にある〈ツッカベッカライカヤヌマ〉のクッキーをいただいて久々に食べた。信じられないくらいバターの風味が生きているこのクッキーが私は大好きで、頂き物の中でも一番テンションが上がるかもしれない。赤坂といえば、ANAインターコンチネンタルの昼のビュッフェにたまに母が連れていってくれるのが小さい頃の楽しみで、自分で好きなだけ取れるソフトクリームをお腹を壊すまで食べていた。

赤坂サカスの中には大好きなカレー屋トップス(現在は閉店)や、和食のざくろも入っていて、町として「間違いのないおいしさがある町」という印象を持っている。その一つであるこのクッキーを私は冷蔵庫で冷やして食べるのが大好きで、ひんやりとしっとりのこんなにも相性抜群の共演はここのクッキーでしか味わえない。

夏場の夕方、アイスティーとひんやりしたクッキーを食べる時間は至福すぎます!また予約しなくっちゃ。余談ですが、自分のクッキー好きは薄々気がついてはいたんですけど、先日自宅を訪れた友人が我が家にあるクッキーの種類を見て「あんたこんなにクッキーが好きなの?普通こんなにいろんな種類家に常備していないよ……」と笑っていて、しっかりと自覚した。私はお菓子の中でクッキーが一番好きなのかもしれないと。クッキーらぶ。

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