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〈JAZZ & BOOZE Milestone〉店主に聞く、店の個性際立つ夏のレコード5枚とその理由

一面のレコード棚から次にかける一枚を嗅ぎ分けて選び出す。その選曲からは店の哲学や店主の人生までもが浮かび上がってくる。北は札幌、南は長崎まで、全国の23軒の名店主が選ぶブルータスのための夏のプレイリスト。

text: Kanta Hisajima, Wataru Sato, PILOT PUBLISHING

JAZZ & BOOZE Milestone(長崎/築町)

店主:夏目英幸

Q1

2021年7月1日最初にかけたい一枚は?

A1

『All Kinds of Weather』Red Garland

軽妙なピアノのタッチが大好きな一枚。天気や四季にまつわる曲だけを集めています。これから夏本番、でも梅雨の湿気も少し残っている。そんな今日には、1曲目「Rain」からの流れがハマりそう。

『All Kinds of Weather』Red Garland
『All Kinds of Weather』Red Garland

Q2

店に絶対になければならないお店を象徴する一枚は?

A2

『Birds and Ballads』V.A.(Art Pepperほか)

チャーリー・パーカーのトリビュートアルバム。サックスだけ6人も交代して見せ場を作る、企画モノ。選曲もキャッチーなので、ジャズ初心者に優しくありたいうちの店ではよくかけています。

『Birds and Ballads』V.A.(Art Pepperほか)
『Birds and Ballads』V.A.

Q3

音楽に夢中になるきっかけとなった一枚は?

A3

『Cookin'』Miles Davis

フォークとロックばかりの大学時代、兄のコレクションからこっそり見つけた盤。マイルスのミュートにゾクッとし、それ以降ジャズにどっぷり。結果35年もジャズバーを営むことになる、人生を変えた一枚です。

『Cookin'』Miles Davis
『Cookin'』Miles Davis

Q4

最近手に入れた一枚は?

A4

『Save Our Soul』本田珠也

父・本田竹広のトリビュート。父の時代のメンバーを従えて、父の表現を息子が再解釈した一枚で、親子の縁を感じて熱くなります。新宿PIT INNでのライブ盤ということもあり、徐々に盛り上がるさまは圧巻。

『Save Our Soul』本田珠也
『Save Our Soul』本田珠也

Q5

夏に飲みたいドリンクと一緒に聴きたい一枚は?

A5

『Copacabana』Sarah Vaughan

うちの店は会社帰りの団体さんも多いから、明るく楽しい音楽も努めてかけるようにしています。これは3枚あるサラのブラジル企画の中でも、一番好きな一枚。チャイナブルーと合わせれば、すっかり夏気分。

『Copacabana』Sarah Vaughan
『Copacabana』Sarah Vaughan