非日常の世界へ!プール越しの海ビューが魅力のラグジュアリーリゾート7選 〜前編〜

リゾートの醍醐味は、そこへ一歩足を踏み入れた瞬間に“いかに非日常の世界へ飛べるか”だ。優れたリゾートが“楽園”と称されるのは、計算し尽くされた眺望や空間、洗練された食事と酒、ホスピタリティに満ちた接客、そのすべてがあるから。この記事では「Seaview Pool」をキーワードにラグジュアリーリゾートを紹介する。後編はこちら

初出:BRUTUS No.845「旅に行きたくなる。」(2017年4月15日発売)

photo: Madoka Sakamoto, Mai Kise, Satoko Imazu / text: Yoko Fujimori, Hiroko Yabuki, Hikari Torisawa, Tomoko Oishi, Akiko Yoshikawa, Mamiko Izutsu / edit: Yoko Fujimori

FINOLHU(モルディブ/バア環礁)

奇跡のように美しい「プール越しの海」を体感

モルディブの中でも屈指のラグジュアリーリゾート〈アミラフシ〉が手がけた姉妹リゾート〈フィノール〉が2016年6月にオープンした。モルディブ諸島の南東部、ユネスコの生物圏保存地域に指定されたサンゴの島・バア環礁にあり、ヴィラの前には驚くほどの透明度のブルーラグーンが広がる。

ヴィラはこの美しさを主役として設計され、プライベートプールは海と一体化するよう青色のタイルをセレクトして造られている。プールからの視線の先は一面澄んだブルーの世界。モルディブを象徴する美しいSeaview poolが、また新たに誕生した。

モルディブ屈指のホテリエが造った、上質な大人の遊び場

マーレ国際空港から約100km、ジンベイザメやマンタの生息地として知られ、2011年にユネスコの生物圏保存地域に指定されたバア環礁は、モルディブ随一の海の美しさで知られるサンゴの島。その圧倒的な景観を誇るエリアに2016年オープンした〈フィノール〉は、5ツ星でありながらちょっとユニークなコンセプトを掲げたリゾートだ。

70年代のアメリカ西海岸をイメージしたという敷地内は、ライトブルーやピンク、ライムグリーンなどのパステルカラーが効果的に使われ、部屋にはBluetooth搭載のマーシャル製スピーカーや籐製ピーコックチェアなども置かれている。つまり“古き良きビーチカルチャー”を表現しているのだ。

確かに、ビビッドなブルーの海と白砂に囲まれた奇跡の島は、西海岸のノスタルジックなトーンが違和感なくハマり、不思議なタイムトリップ感に陥る。

そんなウィットに富んだ仕掛けの張本人は、CEOを務めるマーク・ハイヤー。同じくバア環礁に10年前に開業したラグジュアリーリゾート〈アミラフシ〉の総支配人も務めるホテリエで、モルディブ・リゾート界のキーパーソンだ。

ヴィラやレストランのデザインや接客にカジュアルさを演出しながら、料理やスパの施術の確かさに、5ツ星リゾートの骨格を感じさせるのも彼の手腕。メインバーでは夜ごとエンターテイナーがショーを繰り広げ、ここはいわば世界のビーチを旅してきたリゾーターを楽しませる、新たな大人の遊び場なのだ。そして朝目覚めて白砂の砂州を散歩するとき、楽園に来たことを改めて確信するはずだ。

Soneva Jani(モルディブ/ヌーヌ環礁)

ブルーラグーンをとことんまで味わい尽くす

モルディブとタイに3つのサステイナブル型アイランドリゾートを展開する〈ソネバ〉が、2016年11月に新たなホテルをオープンさせた。舞台は、5つの島からなるヌーヌ環礁の中で、最も大きいメドゥファルー島。

24棟ある海上ヴィラは、1ベッドルームから1,245m2の4ベッドルームまで。リサイクル木材や天然塗料を使うなど、環境への配慮は徹底している。そのすべてに広々としたウッドデッキとプライベートプール、オープンエアのバスルームを備えていて、5.6kmにわたるプライベートラグーンを一望できる。

周囲の4つの島は未開発で残されているだけあり、そのビューはまさに極上だ。施設内には海上シネマ〈CINEMA PARADISO〉や、本格的な天体望遠鏡を完備した展望台など、シービューを満喫しながら楽しめるアクティビティも充実。緑豊かな熱帯の木々に囲まれたアイランドコテージも1棟併設するほか、今年後半から来年にかけて、新たなヴィラも誕生する予定。ますます目が離せない。

The St. Regis Maldives Vommuli Resort(モルディブ/ダァール環礁)

神秘的なインド洋のサンセットに圧倒される

〈マリオット・インターナショナル〉系列のラグジュアリーブランド〈セントレジス〉の最新版がこちら。ロケーションはダァール環礁に浮かぶ約9ヘクタールの島。同ブランド初のプライベートアイランドリゾートだ。

「素足のラグジュアリー」をテーマに掲げ、海上に44棟、島内に33棟あるコテージは全室スイートルーム仕様。もちろんプライベートプールも完備で、「サンセットオーバーウォーターヴィラ」のラウンジプールからは、インド洋に沈む壮大な夕日が目の前に。サンラウンジチェアに加えデイベッドもあり、のんびりくつろげる。

LUX* SOUTH ARI ATOLL MALDIVES(モルディブ/アリ環礁)

カラフルな熱帯魚に癒やされる極上のひととき

透明度の高さからモルディブ有数のダイビングスポットとして知られるアリ環礁。同国をはじめトルコや中国などにホテルを抱える〈ラックス〉グループが、その南端に位置するディッドゥフィノール島のリゾートをフルリノベーション。

ラックス サウス アリアトール〉として2016年11月、新たなスタートを切った。4kmにわたる白砂のビーチと、穏やかな波のラグーン。シックなビーチハウスといった趣のヴィラには、ウッドテラスとプライベートプール、吊り下げ式のハンモック「ラブネット」が。シュノーケリングツアーなど島内のアクティビティも充実。