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吉祥寺〈SCREW DRIVER〉で学ぶラム。再び脚光を浴びる“つなぎ”の酒

こだわりを持った造り手による多彩なスピリッツの登場は、それらをベースとするカクテルにも豊かな広がりをもたらしている。今押さえるべきラムについてバーテンダーの髙橋彩子さんに教えてもらった。

photo: Jun Nakagawa / text: Emi Fukushima

「カリブ海の島々で親しまれてきたスパイスドラムは、現在ヨーロッパを中心に盛り上がっています。さらに世界的なクラフトスピリッツブームの中で、日本やアジア各国でも新しい造り手が増えています」
そう話すのは、ラム酒専門バーの老舗〈スクリュー・ドライバー〉店長の髙橋彩子さん。

カシャッサと同様サトウキビを原料とするが、「産地などの縛りはなく、南極を除くすべての大陸で造られているといわれています」とのこと。よりバリエーションが幅広く、選ぶ楽しさがあるお酒だ。さらに、カクテルベースとしての汎用性の高さも魅力だという。

「ラムは、原料のサトウキビの特性上、素材同士の間を丸みをもってつないでくれるんです。長期熟成したものにロックでじっくり向き合うのも一つですが、カクテルで、組み合わせる素材の個性を甘やかな風味とともに味わってもらえたら」

まず、この4本!

東京〈SCREW DRIVER〉店内とラム
(1)「パッサーズ ブリティッシュネイビー ラム」。かつて英国海軍で配給されていたラムのブレンドレシピがベース。重ための飲み口。
(2)「イエラボ ゲットウ」。沖縄に自生する月桃の葉を加え蒸留した国産のスパイスドラム。複雑なアロマ。
(3)「バカルディ ゴールド」。オーク樽で2、3年熟成。カクテルにより豊かな風味をプラスする。
(4)「クレラン ソンソン」。ハイチで長らく門外不出だったサトウキビの蒸留酒。フルーティで香ばしい味わいが癖に。

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