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CULTURE SAUNA TEAM “AMAMI”が行く欧州サウナ旅〈DAY7:ノルウェー編〉

サウナカルチャーを考察するために結成されたCULTURE SAUNA TEAM “AMAMI”の草彅洋平、84ken(橋本健太郎)、オリティー(濱田織人)が、欧州5ヵ国のサウナを巡る冒険に出発。約2週間のサウナ漬けの旅の果てに、彼らが見たものとは?

photo: Yohei Kusanagi / interview & text & edit: Yohei Kusanagi / editorial assistant: Yuji Nakano, Nao Uema, Kentaro Hashimoto, Orito Hamada / coordination: Yuji Hattori / cooperation: Japan Sauna Spa Association, OLD ROOKIE SAUNA, Totonou Pants, kontex IMABARI JAPAN

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7日目:アクア・ディスコテーク。ノルウェーの真のお金持ち

旅には直感というものがつきものだ。旅行前、ノルウェーで最も大きな施設はどこだろうと、検索して見つけたのが前情報のない〈The Well Spa & Hotel〉だった。

到着してすぐに僕らはエントランスからの豪華さ、きらびやかさに慄(おのの)いた……。数百年前の貴重な美術品の数々が並ぶギャラリーホテル。そしてそれは浴室内も同じで、これまでに行ったすべての大型施設の中でも群を抜いたアクア・ディスコテークだったのだ!

2階層の浴場はとにかく巨大。室内プールの壁面には至るところに緑色に光り輝くボタンが付いており、押すとバイブラが出たり、飽きない仕掛けが盛りだくさん。あまりにもサウナの数がありすぎて、途中で数えるのを諦めたほど。さらにこれから敷地内の森の中に、サウナ後に彫刻を見ながら散策できる小道を造ろうとしているというから次元が違う。

続けて〈スカイスパYOKOHAMA〉の金社長からの紹介で、オスロ中央駅から約2時間、電車に乗って向かったのが〈Farris Bad〉だ。こちらは日本のアウフギーサーたちが大会前にトレーニングをしていた場所で、僕らが滞在するタイミングに『Aufguss WM』で世界8位になったばかりの鈴木陸と鮭山未菜美ペアも偶然招かれていた。海外を転戦してきた2人も、日本の施設とはまったく異なるゴージャスさに驚嘆していたのが印象的だった。

海にせり出す形で建てられた建物の構造はモダン。海にドボンもできるし、室内プールもあり、大きなサウナシアターもある。シアターの中ではヨガやアウフグースなどのイベントが開催されている。僕らが行ったタイミングでは、バーラウンジでNYの写真家が展示を行い、多くの人が集まっていた。サウナ施設というよりも、セレブの集う社交場といった印象だ。

施設を取り仕切るラッセ・エリクソンが多忙な合間を縫って案内してくれた。ラッセは『Aufguss WM』の審査員を務め、2023年にはワールドスパ・ウェルネス・アワードの審査員も務める欧州サウナ業界のトップクラスの人物。「さっきまで〈The Well〉にいたんだよ」と話すと、「ここと同じオーナーだね」と教えてくれたので衝撃!ノルウェーの真のお金持ちはすさまじい。

夜は偶然にもラッセと深い時間までサウナについて語り合うことができた。彼もサウナに関する飽くなき探求心がすさまじい。

「サウナを通してたくさんの人々がつながっていく、素晴らしいことじゃないか!」

オリジナルカクテル「バーニャ」(めちゃ旨い!)を飲んで時を過ごし、「Sauna to the people!」と叫びながら、夜を徹して語り合った。

ノルウェー〈ファリズ・バッド〉室内プール
海にせり出した室内プール。〈The Well Spa & Hotel〉と同じく、プール内で遊べるスイッチがあった。

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