昭和から続く問屋街に出現した、話題のサウナ
衣料品の問屋街として栄えてきた、都営新宿線の馬喰横山駅界隈。JR総武線の馬喰町駅、また都営浅草線の東日本橋駅も至近にあって、今でも多くの人で賑わうエリアだ。
夕方以降はほとんどの卸がシャッターを下ろすために閑散とした雰囲気だったが、ここ数年で夜、そして昼の景色までもが激変中。空いた店舗をリノベした雑貨屋やカフェ、ビストロなど個性豊かなショップが開業し、街にさらなる人の流れを生み出している。
今回紹介する〈SAUNA OOO TOKYO〉も、この地域に新たな活力をあたえる店のひとつ。2022年4月オープンの完全予約制貸し切りプライベートのサウナは連日満室の盛況ぶりで、近隣のビジネスパーソンから遠方より訪れるサウナーまで、リピーターが続出中なのだ。
その最大の魅力はひとり、もしくは親しい仲間だけで一部屋を独占できること。サウナ1室全体を茶室に見立て、坪庭をモチーフにした水風呂を備え付けるなど、和のテイストを盛り込んだ内装もくつろげると評判だ。
サウナは自分のペースでロウリュ(ストーブの上で温められたサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる)が楽しめる、セルフロウリュスタイルを採用。冷蔵庫があるためにドリンクの持ち込みも可能で、まるで自宅にいるような気分でリラックス、プライベートなサウナ空間を満喫できる。
また支持されるもうひとつの理由は、併設のレストラン〈+O+O+O Sauna And Kitchen〉の存在。足が伸ばせる小上がりが設けられ、ととのった身体をゆっくりと休めることができる。メニューはハーブやスパイスを駆使したアルコール&ノンアルコールのドリンクに薬膳カレー、ケールなどの野菜をシロップにしたかき氷と、他のサウナではあまり見ないユニークな構成。
「サウナ後の幸福感を深められる、身体にやさしい味を提供しています」と、店長の佐藤里絵さんは話す。クラフトビールは、湯上がりの渇きをスーッと潤す口当たりなめらかな銘柄を中心にセレクト。なかでも『SAÚDE』は、とくに飲みやすいとビール初心者のお客さんからも好評価なのだとか。
〈SAUNA OOO TOKYO〉と考える、『SAÚDE』最高の飲み方
「〈+O+O+O Sauna And Kitchen〉では、オープン時からクラフトビールを置いているんです。私自身、心の底から、クラフトビールとサウナを愛しているので、私が店長になってからも引き続き力を入れています。」
そんなときに佐藤さんが出会ったのが、『SAÚDE』。日本のクラフトビール業界のパイオニア〈COEDO BREWERY〉がサウナ後に適したビールを発売したと知って、試してみたそうだ。
「アルコール度数が低くて、苦味が控えめなのがいいですね。サウナ後の心地よさに寄り添う、やさしい飲み口です。あとは柚子の爽やかな風味に、ホッと一息つける。ととのった身体は感覚が敏感なので、いつもより繊細に柑橘のフレーバーを感じとることができるんです」
「〈+O+O+O Sauna And Kitchen 〉で『SAÚDE』を飲むなら、ぜひ薬膳カレーと合わせてみてください。サウナ後なら、スパイスと柚子の香り高いマリアージュをなおさら鮮烈に楽しめます。そうして香辛料や生薬の力で身体が温まってきたら、今度はかき氷でクールダウン。まるでサウナの次に水風呂に入るようなルーティンですが、これが『さらにととのう!』とお客さんから好評なんですよ」