Drink

編集者・渡邊卓郎に聞く「全国、何度でも行きたい酒場」

突然ですが、あなたの大好きなローカル酒場を教えてください!酒と食、そして酒場という場を愛する編集者・渡邊卓郎さんに熱烈アンケートを敢行。必ずまた訪れたい、東京以外の町で出会ったメモリアルな店と味を教えてもらいました。

illustration: Hitoshi Kuroki / text: Kohei Hara

旭川〈三四郎〉

親戚が旭川に住んでいてよく訪れる店。まず店内に入った瞬間の酒場のムードがいい。ソウルフードの新子焼き(若鶏の半身焼き)は、残ったたれにご飯をついでくれるところまで完璧。唎酒師(ききさけ)の資格を持つ女将に教わった地酒「風のささやき」にも感動しました。

帯広〈魚千(うおせん)〉

調理場にお母さんたちが数人いて、カウンターで何を食べたらいいか素直に教えを乞うと、あれこれ勧めてくれる優しさがあります。ホッケなどの炉端焼きや牡蠣(かき)、大きい卵焼きがおいしかった思い出。やっぱり酒場の醍醐味はカウンターで過ごす時間です。

静岡〈三河屋〉

静岡おでんが名物の青葉横丁の中でも、とりわけ人気なお店。僕は酒場では何よりもその店のグルーヴを体感したい。ここでは名物のアジフライや信田巻き、静岡割り(焼酎のお茶割り)を頼み、店主の口達者な会話に乗るのが最高の楽しみ方です。

黒木仁史 イラスト
〈CANCAN〉のサバのマリネ。ソムリエの五十嵐和弘氏が選ぶナチュラルワインとともに。