樋口真嗣さんの自分史上最多ごはん
日本のショービジネスを半世紀支えてきた絶滅危惧種の一皿
東宝撮影所にいる時には週2〜3回食べるロースライスは、多くの撮影関係者を魅了してきたソウルフードです。
カレーの風味がかすかに漂い濃密な味つけの揚げロースに、さっぱりとした青菜炒め、それぞれのエキスを含んだ脂が絡まった白飯。シンプルでありシンプルゆえに色褪せない“三位一体”は、初めて食べた当時、貧相な学食生活者だった自分にとって、それまで体験したことがない旨さでした。
東宝撮影所では14本の作品に参加しており、準備期間と仕上げで26週間。週3回として78回×14本……、少なく見積もっても1,092回食べてる!