Brush

ランニングに立ちはだかる“継続”の壁。無理なく習慣化するには?

体が喜ぶ健康習慣をはじめる。日常のあらゆることに先立つ健康。後回しにしがちだが、例えば良質な睡眠や軽めの運動は、少し発想を変えたり工夫したりすることで気軽に取り入れられるもの。先々を見据えて今日からはじめられる一歩を紹介しよう。

photo: Shu Yamamoto / text: Soh Kuroda

教えてくれた人:横田真人(陸上コーチ)

100mずつ走ってみる

手軽にはじめられるスポーツの筆頭であるランニング。健康目的で、あるいはダイエット目的で手を出してみるも、立ちはだかるのが“継続”の壁だ。

「とにかく無理をしないのが肝心。気持ちいいなと感じるくらいでやめるのが、心にも体にも負担がかからず習慣化しやすいです」。そう話すのは、元陸上男子800mの日本代表で、現在はトップ選手の指導に当たる陸上コーチの横田真人さん。

「ことランニングとなると、どうしても長く走らなければと思われがちですが、まずは短い距離からはじめて、徐々に伸ばしていけばいいんです。例えば、子供の頃のかけっこを思い出して、少し速いペースで100mを何本か走ってみるのはどうでしょう」。

最初は1本から。徐々に本数を増やしたり1本の距離を200m、300mと次第に長くしたりすると、自ずと走るための体の基盤ができていく。そして継続のためには、目標や共に頑張る仲間の存在も有効。

「地域ごとに開催されている練習会に参加してみるのも一つ。大会に挑戦するのもオススメです。最短1500mくらいから初心者向けのトラックレースが開催されているので、目標にするのもいいのではないでしょうか。ハーフだとしてもマラソンはハードルが高いもの。短距離走なら気軽に参加できます」

横田さんいわく「ランニングは、続けるほどに走れる距離が伸びたり、体重が減ったりと成果が見えやすいのが特徴」とのこと。自分の性格やライフスタイルに合わせて、1日あたりの無理のないペースや量を見つけることができれば、あとは体が赴くままに走り抜いてみよう。

100m走に慣れてきたら
初心者も参加しやすいタイムトライアルへ!

OTT(オトナのタイムトライアル)

誰もが参加できる不定期のタイムトライアルイベント。種目は1,500m〜。ペースメーカーとして参加するトップ選手の走りを間近で見られるのも嬉しい。

陸上コーチ・横田真人