グロサリーに昼飲み、フードデザイナーが考える新しいバーの形。台北〈廟東食肆〉

日本に来て来て、あの店、このサービス!今回は、台湾を代表するフードデザイナーがオープンさせたバーをご紹介。

photo: Wakako Gomi / text: Mari Katakura / edit: Hiroko Yabuki

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3つのポイント

1.フードロスの解決策にもなる保存食を開発
2.自然派ワインに合う創作台湾料理を提供
3.飲食文化に関する展示や物販にも力を入れる

グロサリーに昼飲み、フードデザイナーが考える新しいバーの形

台湾で飲みといえば夜。「昼飲み」という言葉を耳にする機会はほとんどない。そんな中、昨年9月に開業したバー〈廟東食肆〉は、地元産を含む自然派ワインを昼間から楽しめると話題だ。

廟東食肆 店内
〈HAY〉のランタンが印象的な店内。

店主は台湾を代表するフードデザイナー、スロー・チェン。建築事務所勤務時代、仲間と立ち上げたフードスタジオでスタイリングを手がけたことをきっかけに、食の世界へと深く踏み込んだ。

ミラノの大学院でフードデザインを学び、バルセロナの著名デザイナー、マルティ・ギセの下で実習。帰国後は数々の企画や展示を手がける一方、2021年からオリジナルのオイル漬けやピクルスなどの保存食を展開する食品ブランド〈LOUU〉も運営。規格外野菜を活用しフードロス削減にも積極的だ。

店ではそれらを取り入れた郷土料理を提供。キノコのオイル漬けを使った麻婆豆腐や、紹興酒漬けのレンコンと枝豆の和え物。どれもワインとの相性も抜群なうえ、保存食の瓶詰をその場で購入することもできる。

店内には食をテーマにした展示スペースも併設。今季は「醬油」をテーマに、醬油醸造所から借りた黒豆を熟成させる甕(かめ)を置き、各地の醬油の醸造方法や風味を水墨画風に表現。視覚や嗅覚で体感できる構成となっている。

「単なるバーとしてだけではなく、多角的に飲食文化に向き合える場にしたい」とスロー。その試みは地域文化の継承や発展において、新たな視点をもたらしている。

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