週末の酒がうまい、BRUTUSの聞くレシピ Vol.44「ホットドック 春菊のマスタードサラダと、サッポロ生ビール黒ラベル」

最近、周りに料理上手な友達が増えてきた。どこの料理人から教わったのか、ちょっとしたひと手間で、ゲストを喜ばせたりして、なんだか羨ましい。自慢の一品をサラッと作れるスキルがあれば、週末の酒はもっとおいしくなるはずだ。気負わず簡単に作れる、とっておきのレシピを教えてくれるのは、料理家で〈and recipe〉主宰の山田英季さん。さて、今回のメニューは……


前回明るい時間に。アーモンド&ブロッコリーのレモンソテーと、白ワインも読む。

photo & text & recipe: Hidesue Yamada

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年末になると、大掃除に忘年会、クリスマスと、イベントが目白押しで忙しい。

場所を決めて一つずつ片付ければ、大慌てで掃除をせずにいられるとわかっていても、なかなか始められないのが大掃除。そのくせ、忘年会にはよく顔出す日々。それに加えて、仕事だってもちろんあるから、本当に忙しい。

そんな年末に差し掛かる少し前、この連載の担当編集者、村田くんより。「実は、僕。空前のケチャップ&マスタードブームです」とメールが届いた。

特になぜブームなのかは、知らされぬまま、やってやろうじゃないかと、来年も細く長く美味しく過ごせるためにホットドックのレシピを作ることにした。

ポッドキャストで作り方を聞く

まずは、鍋に湯を沸かして、少しだけ水を加えて、沸騰しないように保温する。ソーセージの皮は、温度が高すぎると破れて、肉汁が出てしまうので、細心の注意が必要である。

ソーセージを入れて蓋をしたら、その上にソフトバゲットを載せて、たまに裏返したりしながら温める。鍋から白い湯気が漏れる中、パンを温めているときは、なんとも愛おしい。

そんな幸せを横目で見ながら、今回の準主役となる春菊に使うマスタードドレッシングを作る。冬は鍋で使う春菊が、あと少しのところで、数本だけ残るからね。

ボウルにイエローマスタード、ピクルスが浸かっている液、塩、黒コショウ、砂糖をほんのちょっと入れて混ぜながら、米油を少しずつ入れる。

米油を加えるときにしっかり乳化させると、油くどくない美味しいドレッシングが出来上がる。

春菊の葉は食べやすい大きさに切り、茎の部分は2cmぐらいに切ると食感がよい。ピクルスは輪切りにする。ボウルに作ったドレッシングに春菊とピクルスを入れて混ぜ混ぜ。

クライマックスは、温まったバゲットに切り込みを入れ、春菊のサラダを挟み、ソーセージの水気をよく切って載せ、ケチャップと粒マスタードをかける。仕上げに、ナツメグを一振りすれば出来上がりだ。

上からかけるのは粒マスタード。今回は粒が大きめな《キングマスタード》を使用。この食感がたまらない。

大きな口を開けて、かぶりつく。プリッと弾けるソーセージに春菊の苦味とマスタードの酸味、肉の味を引き立てるナツメグは、個人的にアイツは、「ほぼ肉。肉でできているに違いない」と思っている。

それらをビールで喉の奥まで流し込み。あぁ、うまい。来年も細く長く、美味しくやっていけそうだ。

ホットドック 春菊のマスタードサラダと、サッポロ生ビール黒ラベル

材料(2人分)
・ソフトバゲット……2個
・ロングソーセージ……2本
・春菊……4本
・ピクルス……4本(小さめのもの)
・ケチャップ……適量
・ナツメグ……適量
・粒マスタード……適量
〈A〉
・イエローマスタード……小さじ1/2
・ピクルス液……小さじ1
・砂糖……少々
・塩……ひとつまみ
・黒コショウ……少々
・米油……小さじ2

作り方
① 鍋に湯を沸かし、少量の水を加えて、沸騰しないように保温して、ソーセージを入れ、蓋をする。
② ①の蓋の上にソフトバゲットを載せて温める。
③ 〈A〉のイエローマスタード、ピクルス液、塩、黒コショウをボウルに入れて混ぜ、米油を少しずつ加えて、その都度よく混ぜる。
④ 春菊を食べやすい大きさに切り、ピクルスを輪切りにして、③のボウルに入れて混ぜる。
⑤ ソフトバゲットの間に春菊のサラダとウインナーを挟み、ケチャップと粒マスタードをかけ、ナツメグをふる。

《サッポロ生ビール黒ラベル》350ml
今回合わせたお酒は、麦の旨みと爽やかな後味を感じさせるビール、《サッポロ生ビール黒ラベル》。季節を問わない、何杯飲んでも飲み飽きない美味しさで、冬のホットドッグにももちろん、合う。アルコール度数5%、オープン価格。

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