エビワンタン×和製アマーロ
イタリア発祥の薬草酒、アマーロ。日本では神奈川・相模原〈伊勢屋酒造〉のスカーレットが評判で、新作の発売のたびに完売に。しかしイタリアにルーツを持つ和製アマーロが、なぜ中華料理店に?それは金岡永哲シェフが大の飲ん兵衛だからだ。
「僕と同じ酒好きの方々に通っていただけるお店にしたかったから」。千葉の中華料理店に生まれ、名門〈赤坂璃宮〉で7年修業に励み、姉が営む清澄白河〈酒と肴 otan〉を手伝った後に独立した金岡さん。2021年に現在の所在地に移転し屋号を〈MUDAN JIANG(ムーダン ジアン)〉としてからは、八王子のジンやスカーレットなどが加わり、さらに酒の品書きが充実。そのアマーロをエビワンタンとペアリングすると、熟成させた紹興酒に通じる苦味とコク深い甘味、爽やかさも感じられ、思わず箸が進む。

また姉の小料理店で働いた経験がある金岡さんの自由な発想に満ちた中華がグッド。旬魚を使い、たくあんなどを隠し味に忍ばせる春巻きは特に人気で、これを目当てに通う客も多いのだ。
