同業も認める肉の目利き、カット、タレ
肉一筋の人生を歩む料理人がいる。浅草の老舗焼肉店〈冨味屋〉で育ち、炭火焼きステーキ店〈ナスキロ〉のオーナーシェフを務める高山いさ己さんだ。
「当たり前においしいってすごく難しい。自店の強みを知っていることが大切」と話す通り、今の東京の“いい店”には個性が大事だ。
中でも、高山さんが薦める〈焼肉木村〉は「精肉のクオリティが高く、盛り付けがとてもきれい」と太鼓判。〈焼肉ジャンボ はなれ〉は、「タレの甘味と後味のバランスが素晴らしい」と話す「野原焼」が名物だ。
日常使いなら〈幸家〉。「香りも旨味もある黒毛和牛のランチ定食が2,000円台の破格で堪能できる」と惚れ込む。〈YAKINIKU BON'S〉では、タレの肉とサイドの組み合わせを楽しむ高山流セットも試してみよう。
「インバウンドにも注目される東京の焼肉ですが、まずは日本人がおいしい楽しいと思える店であってほしい」と語る高山さん。肉のプロが選んだ店で味わえば、焼肉の楽しみ方がぐっと広がる。
浅草 焼肉木村(浅草)
赤身肉は脂のキメが細かくて甘くて香りが良く、口溶けがいい黒毛和牛の雌牛のみを仕入れ。「木村の赤身盛合せ」3,480円は、仕入れの状況や好みに合わせてイチボやザブトンなど4種類を2枚ずつ組み合わせる。黒タンやハラミなど内臓は芝浦直送の新鮮で上質なものが揃う。
焼肉 幸家(新宿御苑前)
昼の焼肉定食は1,200円~と手頃で、「A5 上ロース定食」はナムル、キムチ、ワカメスープ、サラダが付いて2,000円。厚切り上タン塩やA5特選みすじなど肉の種類も豊富。味、価格、共に満足度の高い一軒。
YAKINIKU BON'S(水天宮前)
季節や状態を見極めた仕入れ、保管と、正確なカット技術が光る店。近江牛サーロイン焼しゃぶ4,850円などの肉はハーフでの注文も可。サイドにのりご飯、韓国のり、ネギサラダ、キムチを組み合わせた食べ方もオススメ。
焼肉ジャンボ はなれ(本郷)
看板の一つ「野原焼」1枚2,300円~(グラムにより変動)は、焼き網を覆い隠すほど大判に切ったサーロインをサッと焼くと、芳(かぐわ)しい肉の脂と、すき焼きの割り下をイメージしただし入りの甘ダレがよく絡む。別売りの生卵にくぐらせると至福の味わいに。










