イ・ジョンウォンにとってのソウルの正解。新しい音楽に出会い続けるミュージックバー〈HILLS & EUROPA〉

アートギャラリーに、ナチュラルワイン、ミュージックバー、独立系書店まで。ソウルの“今”の正解を知る俳優、モデル・イ・ジョンウォンがBRUTUSだけに教えてくれた、とっておきのスポットへ。

photo: Kazuharu Igarashi / text: Koji Okano / coordination: Jinon Kim (TOKYO DABANSA)

自分でもDJをするくらい、音楽が好き。休日にはよくレコードを買いに行ったり、ミュージックバーに出かけたりします。2021年に開業した、ここ〈HILLS & EUROPA〉は若者で賑わう解放村エリアで、たぶん最初に開業したリスニングバー。僕はオープン直後にこの店と出会い、ずっと通い続けています。

ボサノヴァに1990年代のハウスなどオーナーのジュンモさんとは音楽の趣味が合うから、どのレコードがかかっても心地よい。お供はバーボンベースにバターのフレーバーを加えたシグネチャーカクテル「Moody Man」。アルコール度数40%でも飲みやすく、すぐテンションが最高潮に達します(笑)。そして気持ちよく酔って、ジュンモさんと80〜90年代の洋楽ポップスの情報交換をしたりします。

先日この店で、10代の頃に聞いたボサノヴァの名盤『ゲッツ/ジルベルト』の代表曲「イパネマの娘」を久々に耳にして、胸を打たれました。30代の今聴くと、昔は感じ取ることのなかった哀愁や憂いといった情感が心に押し寄せたからです。こうした気づきを得られるのも、良質なサウンドで音楽が楽しめるリスニングバーだからこそ。ソウルにはこうしたミュージックバーが点在しているので、ぜひ新たな音楽体験に出会いに来てください。

〈HILLS & EUROPA〉
店内の雰囲気に馴染んだ〈アルテック〉のスピーカーは、1977年製のヴィンテージ。

ムン・サンフンにとってのソウルの正解。会話を楽しみながらナチュラルワインを嗜むビストロ〈PER〉

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