佐藤健寿、ikmらホラーファンが告白する、本当に怖いもの

text & edit: Yuriko Kobayashi

ホラーを愛しているのは、もちろん作り手だけではない。ファンとしてまだ見ぬ恐怖を追い求める4が告白するバラエティに富んだ本当に怖いもの。

予言本がベストセラーになる世紀末が怖い

書籍『ノストラダムスの大予言』

著:五島勉/1973年
16世紀フランスの医師、占星術師であるノストラダムスが著した予言詩を題材に、1999年の人類滅亡大予言を解釈。空前のベストセラー。

20世紀末は一種のオカルトブームの時代で、環境破壊や核戦争の恐怖などが叫ばれ、日本では大地震が起きたりと、世界滅亡予言には妙なリアリティがあった。のちにこの終末思想はカルト宗教に援用されるなど触れづらいものになったが、あの熱狂は誰も否定できない。子供の頃は予言そのものが怖かったが、大人になった今、この本がベストセラーになるヒステリー的な社会こそが怖い。

若者たちが命を軽く扱う様子が怖い

映画『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』

監督:ダニー&マイケル・フィリッポウ/豪/2022年
SNSで流行する「90秒憑依チャレンジ」にのめり込んだ女子高生が、思わぬ事態に陥っていく。

10代の主人公たちは両親が留守にしている家で、死者とつながるためのゲーム「トーク・トゥ・ミー」を行います。招いてはいけないものを呼び寄せてしまうとは知らずに。彼らにとってはほんの軽い行為で、誰もがお酒を飲み、笑っている。本当のゲームのようにカジュアルに命を軽んじるその様子が、何より恐ろしいのです。

実話だからこそオチがない。そのリアリティが怖い

書籍『怪談六道 ねむり地獄』

著:蛙坂須美/2023年
実話怪談界の気鋭と名高い著者が怪異に遭遇した人々から聞き取った、本当にあった怖い話。夢と現実が奇妙にリンクする32編を収録。

どんなに突飛で理解できない話でも、“体験者から聞いた”という部分でリアリティが担保されることで、自分もそうした怪異に遭遇してしまうのでは、と思えてしまう怖さがある。現実の出来事ゆえに理由もオチもない話で感じた怖さは読後もこびりついて落ちないことが多く、この世界には理解、解明できないものが確かにあるのだという不安を伴う恐怖も湧き上がってくる。

わからない怪異がそのまま残されて頭にこびりつくのが怖い

書籍『学校の怪談』

著:常光徹/1990年
民俗学者の著者が子供たちから集めた怖い話を多数収録。同名の映画やアニメ、ドラマの原作となり、大きなブームを巻き起こした。

子供の頃にビビりまくりながら読んでました。「赤い紙・青い紙」や「口さけ女」などの怪異を、わかりやすいストーリーに落とし込むことなく、怪異としてそのまま残しているのが怖かったんだなと。ホラーでも、理解できるものって自分の中で面白いものに分類されるんですが、わからないものって怖さがずっとこびりつくんですよね。

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