2022年3月12日、下北沢のBONUS TRACKにて、日本最大級のポッドキャストのイベント『Podcast Weekend』が開催された。「ゆとりっ娘たちのたわごと」や「ゆる言語学ラジオ」などの人気ポッドキャスターたちが出店し、会場は常に大盛況。熱気に包まれたイベントの様子をレポートしていく。
まずは、会場内で気になったポッドキャスターたちを紹介。フリーマーケット形式なので配信者のブースで気軽に交流できるのが『Podcast Weekend』の特徴。個性豊かな物販にも注目だ。
今日から聴きたい!
注目のポッドキャスターたち
本×ポッドキャスト
「代官山ブックトラック」
「代官山 蔦屋書店」で人文フロアを担当している二人がおすすめの本を紹介するポッドキャスト。実際に読んで面白いと思った本や良いと思った本だけを紹介しており、そのジャンルは人文書から絵本まで多岐にわたっている。毎週水曜日20:00、最新エピソード配信。
農業×ポッドキャスト
「農系Podcast協同組合」
「農家はラジオを聞きながら農作業をすることが多いので、ポッドキャストで全国の農家が繋がったら面白いと思って、配信を始めました。最近は農系ポッドキャスターがどんどん増えて、今は30を超える数の番組があるんです。そこで今回、みんなが育てた農作物を集めて出店しましょうと日本中に呼びかけました」と話すのは、農系Podcast協同組合を束ねる「ノウカノタネ」のつるちゃん。
「ベジフル大百科 The CROPS」では、毎回ひとつの農作物や農業に関するトピックを深掘り。実際に育てている農家の方々ならではの視点が面白く、聞いて美味しいポッドキャスト。毎週火曜日、最新エピソード配信。
ワイン×ポッドキャスト
「ワインの輪」
ワインが大好きな幼馴染の二人によるポッドキャスト。世間話を交えながら、毎回1本のワインを実際に飲んで紹介。専門的なワインの知識を楽しく学ぶことができる。満月と新月の日、たまにハーフムーンの日に最新エピソード配信。「音声だけでワインの魅力を伝えることが難しいとは思っていないです。むしろ映像がない分、ワインを注ぐ音などをより鮮明に伝えられます」(SHIN-CHANさん)。
フリーター×ポッドキャスト
「ゆとりは笑ってバズりたい」
「ゆとりフリーター」がネットラジオでバズるために試行錯誤するポッドキャスト。日々のモヤモヤをゆるく語る親しみやすさから、ゆっ友(リスナーの愛称)が急増中。顔出しNGのため、リスナー手作りのラジカセを被っている。不定期で最新エピソード配信。
訪れた人がポッドキャスターになれる場所に
トークライブが主である従来のポッドキャストのイベントと異なり、フリーマーケット形式で開催された『Podcast Weekend』。会場には、買い物目的で来場した方やポッドキャストを知らない方も見受けられた。
今回のイベントで目指したことは?『Podcast Weekend』の主催者で、ポッドキャスターでもある「TOCINMASH」のSHIBUさんと「ツドイ」の今井雄紀さんにお話を伺った。
SHIBU「ポッドキャスターさんたちが持っている多種多様なアピールポイントは、普段ポッドキャストを聞いていない人にも魅力的に感じてもらえると思ったんです。そこでフリーマーケット形式にすることで、誰もが楽しめるようにしました。イベントを通じて、より多くの人にポッドキャストを知ってもらいたかった。
今後、日本のシーンがますます盛り上がるためには、配信者が増えることが一番大事です。今はAnchor(アンカー)というアプリを使えば、スマホひとつで簡単に配信ができます。僕も常に自分自身が楽しみながら、作品を作り続けたいと思っています」
今井雄紀「1年前に『BRUTUS』のポッドキャストの記事を担当させてもらったときに出会った人たちがすごく面白くて。この盛り上がりをみなさんに知ってもらいたいと思い、今イベントを企画しました。
配信する上で喋りの上手い下手はそんなに関係ないと思います。リスナーの視野が広がることがポッドキャストの更なる隆盛に繋がっていくんじゃないかな。次回開催するときはAnchorとの協力も増やして、訪れた人が帰る頃には配信する側になっているような場所にしたいです」
自分で配信してみたり、配信者と交流すれば、ポッドキャストを通して視える世界はきっと広がるはず。2022年10月1日には『Podcast Weekend』第2弾も開催される。気になる人はぜひ足を運んでみてほしい。