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珍奇植物。高山性だったり、球根性だったり、気候に繊細なサボテン

これのどこがいいの?なんて野暮な質問はお断り。知って納得、育てて驚愕の超特級品ばかり。珍奇中の珍奇が集まりましたよ。コレ、欲しいなぁ。

Photo: Tetsuya Ito / Text: Shogo Kawabata

サボテン〈Cactus〉とは

アメリカ大陸を中心に分布(1種のみリプサリスがマダガスカルに生息)。強光と暑さが大好きなイメージがあるが、夜の気温が下がらない日本の夏はサボテン〈Cactus〉には厳しいものがある。
適度な遮光と風通しを心がけて体力の消耗を防ぐ。高山性の種類は夏の灌水を控えて休眠状態にするとよい。冬は基本は断水して、雨が当たらないような場所で管理しよう。

コピアポア クラインジアナ

チリのアタカマ砂漠タルタル北部のアントファガスタで、海岸に近い山地の標高500~600mの限られた場所に自生する。黒王丸のような白い肌を持つが、トゲは白くて細長いものをつける風変わりなコピアポア。

サボテン(コピアポア クラインジアナ)
コピアポア クラインジアナ〈Copiapoa krainziana〉 撮影協力/矢部 宏

プナ クラヴァリオイデス

アルゼンチンのアンデス山系、標高2,000~3,000m付近に分布。茎は休眠期には縮んで半ば地中に隠れる。地下には太い根があり、茎が枯れて根だけになっても翌年新しい茎を再生する宿根草のような生態を持つ。

サボテン(プナ クラヴァリオイデス)
プナ クラヴァリオイデス〈Puna clavarioides〉 撮影協力/矢部 宏

ペニオセレウス ロセイ

メキシコのハリスコ州とシナロア州に分布。直立気味に枝を伸ばし、高さ2mほどに育つ。暗緑色に乳白色のまだら模様があり、冬は赤みを帯びて爬虫類の肌を連想させる。根は径8〜10㎝の球根状に肥大する。

サボテン(ペニオセレウス ロセイ)
ペニオセレウス ロセイ〈Peniocereus rosei〉 撮影協力/矢部 宏

マイフエニア ポッピギィ

チリ南部とアルゼンチン西部の標高1,500m付近に分布。ハイマツのような典型的な高山植物の姿をしている。本属は2種あるが、ほかに類縁種は見つかっておらず、サボテン科の中でも特異なグループである。

サボテン(マイフエニア ポッピギィ)
マイフエニア ポッピギィ〈Maihuenia poeppigii〉 撮影協力/矢部 宏