聖地を目指して無心で歩く
スペイン巡礼の旅
数えたら365日のうち360日働く休みのない生活。好きなことなので苦ではない。むしろ楽しい。ただ、二ツ目になりたての頃、同期とアジア各国へ足を延ばしたような自由気ままで開放的な時間はもう味わえないと諦めていた。
そんな折、結婚することになり最後の長期旅行だと妻と一緒に選んだのが、カトリックの聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼。ひたすら歩いた2週間。疲労で体はガタガタだけど、無心になり自分に向き合えたのは、何よりの経験になった。
JOURNEY:スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼
町々にある巡礼宿のアルベルゲなど、見るものすべてが新鮮。まるでドラクエの世界に入り込んだかのよう。講談には旅の演目が多く、毎日30㎞歩く大変さは帰国後の芸にも活かされている。
BOOK:小野美由紀『人生に疲れたらスペイン巡礼 飲み、食べ、歩く800キロの旅』
新婚旅行のきっかけになった一冊。本を読むだけでは意味がないと思っていて、読後の行動がワンセットになって、初めて自分の知識として身につく。
MUSIC:『まるまるぜんぶちびまる子ちゃん』
三味線や太鼓はあくまで仕事として触れるもの。基本音楽というものに思い入れがないにもかかわらず、さくらももこさんの訃報の際、耳にした主題歌には無性に郷愁をかきたてられた。