Talk

Talk

語る

箭内道彦、エリイ、大根仁「おなやみ相談室」:親友と疎遠になった

クリエイティブディレクターの箭内道彦、Chim↑Pom(チンポム)のエリイ、映画監督の大根仁が読者のお悩みに答える連載の第204回。見事に三者三様な回答をぜひご覧ください。お悩み相談も随時受付中。前回の「僕のマドンナの欠如」も読む。

Illustration: sigo_kun / Edit: Asuka Ochi

連載一覧へ

忙しくても週3は時間を作って遊んだり、頻繁に連絡を取っていた同い年の友達が、ここ最近忙しいのか、一緒に遊ぶことに飽きたのか、急に疎遠になってとても寂しいです。大学時代の親友と久しぶりに会うと話が合わなくなってたみたいに、無理に会っても落ち込むんですかね。友人ってそんなもんなんでしょうか?
(自営業/43歳/女)

箭内道彦

2人の人間が、一つのことに両側から同一の気持ちを抱いている状態が続くって、怖いぐらいに珍しいことですよね。特にこのご時世。だから親友って貴重なのでしょうね。そしてそこに多少の誤差というか温度差が生じても、ある程度尊重と許容をし合える間柄、それも親友なのではないかと思います。家族や恋人も同様ですよね。その維持がどうしても難しくなると離れたり。もちろん世の中には多様な親友のあり方があると思いますが、「会わなくても親友」って、心地よい関係だなとも思います。

エリイ

行雲流水、流れるままにです。寂しいって気持ちは軽く伝えつつ、いつでも居るよってことも伝えつつ、ただ存在しているスタンスです。あなたは週3元気に遊べていましたが、人間は見えないところで色々あってそれどころではない事態が起きているって事もあるはず。あなたは、あなたの方向からしか考えていません。私はいつだって友達が欲しい。生きている間に会えないまま死んでしまう友達がいるんだなっておもうと辛いです。まだ見ぬ友よ、早く会おう。連絡いつでも常に待ってます。info.chimpom@gmail.com

大根 仁 

男女差はわかりませんが、友人関係には周期がある気がします。疎遠から親密になる時がまた来るのでは?飲食店もそうじゃないすか?一時期死ぬほど通ったのに、ある日パタッと行かなくなる。しばらく経つとまた当たり前のように通い、変わらぬ味に安心するみたいな。僕の馴染みの居酒屋はコロナで閉店状態ですが、店主とはたまにLINEでお互いの生存確認をしています。会わずともメールやLINEで他愛のないやりとりをするくらいでいいのでは。そんなあなたに一曲お届けします。岡村靖幸で「友人のふり」。

連載一覧へ