箭内道彦
中学の時に聴いた「だけど、もしも君が、僕を待っているとしたら……」と苦悩する片思いの歌の詞を思い出しました。恋の成否が判明するまでの道のりは、できるだけ長く味わえた方がいいとも言える。次の扉を開けることは、いずれにしても、半年続いた唯一の楽しみを失うことになります。ずっと今のままも素敵ですが、前に進むというのであれば、相手のいまだ知らぬ年齢、性別、容姿がたとえどんなだったとしても、あなたがそのすべてを100%受け入れる覚悟を持ち、笑顔でノックをすることが大切なのだと思います。
エリイ
寿司が食べたかったのに板前の感じが悪くて中華店に飛び込んだのは私です。あなたも情報は開示してないのですね。見ず知らずのおっさんと対面するのは怖いものがあります。まず好きなら匿名ではなく自分がどこの誰だかを名乗ってから向き合いましょう。相手もおっさんかもしれないし、それは本質とは関係ないことです。やりとりをして好きになったのですから。私もTwitterやインスタで出会った人とよく会います。文章や写真から滲み出る人間性はネット上でも隠せないニュアンスがでます。そこを精査して会います。
大根 仁
昔々、SNS村がまだ平和だった頃の話じゃ。村にはネットリテラシーを備えた若者が住み、有益な意見を交換したり、他愛のない冗談を言ったり、それはそれは穏やかに楽しく暮らしておったそうな。DMという場所では、友人になったり、中には恋人同士になった者もおったそうな。ところがそんな平和な暮らしは長続きせんかった。秩序は乱れ、悪口を言い合い、揚げ足を取る、嫌ぁな村になってしまったそうな。DMには嘘つきや商売目的の悪人たちが集まり……えー、続きはDMを送るのでアカウントを教えてください!
漫画家・堀道広が描き下ろし。〈LIXIL〉のGREEN WINDOWを体感した、ある一家の物語