おいしいものが好きですが、妻に「食べログ男」と呼ばれ蔑まれています。でも正直、食事や酒に興味がない妻の方こそ「わかってねえなぁと蔑んでいるのは、実は俺の方なんだぜ!」と言いたい。おいしい店に連れていっても金の話しかしないし、食に無頓着な妻に俺の価値観を共有する方法はあるのでしょうか?
(エンジニア/40歳/男)

「似て非なるもの、いと非なり」と僕はよく言うんですが、おいしいものが好きで微妙に好みが違う2人の方が一緒にやっていくのが大変なんじゃないかなと思います。相手のことが全くわからない状態というのも、一つの人との関わり方。別の価値観が存在することを常に意識させてくれる存在だと思った方がいいですね。それが我慢できなくなったら別々の道を行く時なのでしょう。食べログ男だなんて愛のこもったチャーミングな呼び名じゃないですか。「人の評価に頼るな!」という奥様のメッセージなのかもしれません。
わたくしも同じく東京で日々食べログやグーグルの星とコメントのバランスを目を皿にして眺めていますけれども、もはや向こうからも眺められているのではないかレベルの所存でございます。2つのサイトの評価がバラバラなのも加味しながらどんな内容か想像と限りなく一致する星ソムリエと自負もしております。ところで今、火鍋発祥の地・中国四川省の成都にいるのですが、昨夜食べた火鍋は今までこれを食べずに人生を生きた気になって、別にすぐ死んでもいいやとか一瞬でも思ったことのある自分を恥じました。すごい。
僕の食べログ使用法は「点数の高く、写真とコメント数が多い店には行かない」です。味はもちろんですが、僕が飲食店に求めるのは店の空気と客筋。スマホでパシャ!食べながらレビューに何書こうか考えている。そんな下品な客ばかりの店なんか行きたくなーい。実際、僕が馴染みにしている店……例えば松見坂の某居酒屋の食べログ評価は3.02、レビュー数は8。でも、メチャクチャ旨い!誰も写真なんか撮らず、酒と料理を楽しんでいる。あとあれね、“by お店”の写真がやたら多い店って信頼できないよねー。

アブダビ・サディヤット文化地区に集積する美しい建築群は、世界最大級のアート&カルチャー施設の集積地