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写真家・石田真澄、夜の行き先〈目黒川緑道〉。本当は教えたくなかった あの人のナイトタイムアドレス

賑やかな東京の夜の片隅で、時には一人でしっとりと。とっておきの時間を過ごすなら?夜景を眺める川べりや、人もまばらな銭湯、深夜の喫茶店……人の数だけ、違う夜がある。いつもの夜の行き先を石田真澄さんに聞きました。

photo: Masumi Ishida / text: Emi Fukushima / edit: Asuka Ochi

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静かなベンチは、
時に家よりも心地がいい

東京の目黒川緑道

中目黒や池尻大橋で友人と食事をした帰りに、決まって通るのが、目黒川沿いの緑道。特に流れがささやかになった上流部で、綺麗に手入れされた花壇とともに点在するベンチに腰かけるのが好きです。何をするでもなく、スマホをいじったり、ラジオやPodcastを聴いたり。

先日はスマホで、衿沢世衣子さんの『光の箱』という、夜のコンビニを舞台にした漫画を読みふけったりもしました。家に帰ってからでも同じことはできるんですが、しんと静かな夜に外で過ごす方が気持ちがいいし、なんとなく落ち着くんですよね。

一息ついたらまた歩いて。道すがら、目に留まった街灯や遠くに見えるビルの明かり、咲いている花や木々を写真に撮ることもあります。

仕事柄、毎日いろんな人と会いますし、それが楽しみの一つでもあるんですが、それと同時に、何も考えずに一人でぼーっと過ごす余白のような時間が、自分の生活には欠かせないものなんです。

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