消耗品のためコレクトが難しいスケートシューズ
安いけどなかなか出会えない、出てきても状態の良いものは極めて少ない。そんなコレクト難易度の高いユーズドのスケートシューズを約300足も揃える中村晋久さんは、自身もスケーターで、スケートボードフィルムやマガジンを手がけている。幼い頃に憧れたスケーターが履いていたスニーカーを手に入れたことがきっかけで集め始めたという。
「あまり注目されないジャンルなので高くはないんです。友人のスケーターから譲ってもらうケースも多いですが、お目当てのものにはなかなか出会えません。何年も探してようやく見つけたものがひどく傷んでいたり、良い状態のものを手に入れるのは大変ですね。スケートシューズは消耗品なので」
スケートボードはトリックを行う際、グリップテープに靴をこすることが多いため、一日中練習してアッパーに穴が開いたなんてことがしばしば。耐久性はもちろんのこと、素材や形一つでトリックのやり方、やりやすさが大きく変わるので、意外とスケーターの靴選びは繊細なのだと話す。
「手に入れたシューズは未使用品とかでない限り、一度履いて滑ってみるんです。その中で気づいたのは、僕にはローテクでもなくハイテクでもないシューズが合うということ。ナイキ『GTS』のようなテニスシューズや、リーボック『ワークアウト』のようなフィットネスシューズを使うスケーターも多いですが、あれもちょうどいいですね」
中村さんのお気に入りのコンバース「プロレザーOX」も、もともと一般向けに発売されていたものをプロスケーターが愛用したことから、ライダー契約を結ぶまでに至ったシューズだという。
「スケートシューズではないけど、“スケーターが愛したシューズ”がたくさんあるんです。僕も10代の頃に観たVHSの中で、〈T19〉というチームの尾澤彰さんがアディダスの『キャンパス』を履いているのを見て真似していました。僕の中でスケートシューズとは“その靴でスケートボードができるかどうか”なんです」
スケーターズ名作&テクノロジーシューズ
SAVIER/FULTON AIR TRAINER 1(2002)
CONVERSE/PRO LEATHER OX(1995)
ADIDAS SKATEBOARDING/BUSENITZ PRO(2012)
ADIDAS/LANCE MOUNTAINⅡ(2000)
CONVERSE/UNKNOWN
TAS SKATEBOARDING/SHIN MID(2012)
ZERO TWO/100% CRUELTY-FREE SHOES(1992)
DC SHOES/LYNX(1999)